“入管法”徹底抗戦も…野党の足並みに乱れ
外国人労働者の受け入れを拡大するための出入国管理法改正案をめぐり、与野党の攻防が最後のヤマ場を迎えている。野党側は、山下法相に対する問責決議案を提出するなど抵抗を続けていて、議場では与野党の議員がもみあいになるなど大荒れの展開となっている。
国会は、午後5時すぎ現在、こう着状態になっている。というのも、野党側は、7日昼に行われた参議院本会議中に自民党の議員が「暴力をふるった」などと抗議していて、山下法相への問責決議案を採決するための参議院本会議は、まだ開かれていない。
立憲民主党・有田芳生議員「怒りをもって批判をして、意見を述べて、そして、それでも最後は委員会を開く、採決をするというので、山下法務大臣問責決議案を提出いたしました」
山下法相の問責決議案提出を受けて、これを審議する参議院本会議を開くための協議が行われた。
野党側が、自民党議員が「暴力をふるった」と抗議したことに対し、与党側は「非礼な言動があったことをおわびする」などと謝罪したという。しかし、野党側は納得せず、本会議が開かれるめどはたっていない。
一方で、野党側の足並みに乱れも出ている。野党第1党の立憲民主党は徹底抗戦の構えだが、第2党の国民民主党は、入管法改正案の採決にあたり、悪質なブローカーの介在防止などを盛り込んだ付帯決議を議決することで、与党側と合意している。このため、検討されていた安倍内閣の不信任案の提出には慎重な姿勢で、見送られる公算が大きくなっている。
とはいえ、野党側は抵抗を続けていて、法案の成立は7日夜遅くまでもつれ込みそうだ。