桜田氏辞任 野党側は首相の任命責任を追及
桜田オリンピック・パラリンピック担当相が、「復興以上に議員が大事」という趣旨の発言をし、辞任したことを受け、野党側は安倍首相の任命責任を追及する姿勢を強めている。
野党側は麻生財務相や片山地方創生担当相の発言などを問題視していて、閣僚の“辞任ドミノ”を狙いたい考え。
立憲民主党・辻元国対委員長「いよいよ安倍長期政権の辞任ドミノが始まった。元号が令和に変わる、新しいお札が決まるといえども、安倍政権は何も変わっていなかった」
野党側は来週、衆参両院の予算委員会で安倍首相が出席する集中審議を開くよう求めたが、与党側は「閣僚の辞任で開催した前例がない」と慎重な姿勢。
また、安倍首相は11日朝、塚田前国土交通副大臣、桜田氏と辞任が相次いだことについて次のように述べた。
安倍首相「様々なご批判があること、そのことも真摯(しんし)に受けとめなければならないと。内閣全体で信頼を回復していくこと、そして復興に向けて全力を傾けていくことで、我々、国民の負託にこたえていきたい」
安倍首相は桜田氏の後任に、経験者の鈴木俊一氏をあてることを明言した上で、「内閣全員が身を引き締めていかなければならない」と強調した。
ただ、与党公明党の山口代表は11日朝、塚田氏の辞任の際に「緊張感を持ってと申し上げたばかり。怒りを禁じ得ない」と非常に厳しく批判している。
さらに、自民党内でも「政権の緩みとおごりだ」などと、これまで桜田氏をかばい続けた安倍首相の責任を問う声も上がっていて、この局面をどう乗り切るのか、政権の危機管理能力が問われる。