NHK会長注意 総務相「放送法違反せず」
NHK経営委員会が日本郵政グループからの抗議を受けNHK会長を注意した問題で高市総務相は、会長への注意は放送法に違反していないとの認識を示した。
NHKの番組「クローズアップ現代+」は去年4月、日本郵政グループのかんぽ生命の保険が不適切に販売されていた問題を取り上げ、「続編」の放送を目指していた。
こうした中、日本郵政側は事実関係などについて申し入れを繰り返し、この間、NHK側が行った番組制作の体制についての説明を問題視し、去年10月にはNHK経営委員会に抗議文を送っていた。
これを受け、NHK経営委員会は上田良一会長を口頭で注意したうえで、その事実を日本郵政側に伝えたほか、NHKも不適切販売問題の続編の放送を延期していた。
27日の会見で、経営委員会から会長への注意が番組への介入を禁止する放送法に違反していないかと問われたのに対し、高市総務相は「会長への注意は、放送法が認めている経営委員会の権限の範囲内で行われたもので、現時点で、経営委員会が放送法に反した行動をとったものではないという認識を持っている」と述べた。