歴代最長 安倍政権、来年の課題とは…
今年、通算在職日数が歴代最長となった安倍首相だが、来年の展望はどう描いているのだろうか。
任期満了まで残り2年を切る中、安倍長期政権は、歴史に残る政治的成果、「レガシー」を残すことができるのか。来年は、その勝負の年となる。
安倍首相「令和の日本がどのような国になっていくのか、その道しるべとなるのは憲法です」
安倍首相は、憲法改正を自民党立党以来の悲願だとして「必ずや私の手で成し遂げていきたい」と述べている。しかし、今年も国会の憲法審査会で実質的な議論は始まらなかった。
そして、安倍首相が重視する外交についても厳しい状況が続いている。ロシアとの北方領土交渉で、進展の機運が高まった山口県長門市での日露首脳会談から3年あまりだが、解決の兆しは見えない。
また、拉致問題の解決の足がかりとなる日朝首脳会談も実現のメドが立っていない。
安倍首相「(Q:第二次政権発足から7年の受け止めは)これからも初心を忘れずしっかりとやっていきたいと思います。(Q:秋元議員の逮捕について受け止めは)…」
年末には、安倍内閣で内閣府副大臣などをつとめた秋元司議員が収賄容疑で逮捕された。
安倍首相に吹く逆風はこれだけではない。菅原前経済産業相と河井前法相が政治と金の問題で辞任し、雲隠れを続けているほか、「桜を見る会」の問題を巡っては、野党が追及を続けている。
こうした状況を打開する為、そして悲願の憲法改正を実現するため、来年、安倍首相が衆議院の解散・総選挙に踏み切る可能性が指摘されている。
来年は、春に中国の習近平国家主席が来日、夏には東京オリンピック・パラリンピックが開幕するなど、重要な行事が続く。
安倍首相は、「国民の信を問うべき時が来たと考えれば解散・総選挙を断行することに躊躇はない」と述べており、決断のタイミングが焦点となる。