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【全文】北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射「情報収集・分析及び警戒監視に全力を挙げる」官房長官会見(3/14午前)

2023年3月14日 16:47
【全文】北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射「情報収集・分析及び警戒監視に全力を挙げる」官房長官会見(3/14午前)

松野官房長官は14日午前、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことについて「米国、韓国等とも緊密に連携しながら、警戒監視等に全力を挙げ、我が国の平和と安全の確保に万全を期してまいりたい」と述べました。

<会見トピックス>
▽閣議の概要
▽北朝鮮のミサイル
▽今年の開発協力白書
▽袴田事件の再審の開始
▽ノーベル賞作家大江健三郎の死去
▽元参院議長で俳優の扇千景の死去

○松野官房長官
閣議の概要について申し上げます。一般案件9件、法律案、政令、人事が決定されました。閣僚発言として、小倉大臣から障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針の変更及び、第5次障害者基本計画について。外務大臣から2022年版開発協力白書について、それぞれご発言があり、私から第211回国会における内閣提出予定法律案及び条約の閣議附議状況等について申し上げました。閣僚懇談会においては、法務大臣から観察処分に付されている、いわゆるオウム真理教と同一性を有するアレフに対する再発防止処分の決定についてご発言がありました。私からは以上です。

――北朝鮮のミサイルについて伺います。韓国軍は今朝、日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表しました。政府として把握している状況と核実験や追加の発射など、更なる挑発行為の可能性についての認識、今後の対応を伺います。

○松野官房長官
ご指摘の韓国軍当局の発表については承知しています。個々の具体的な情報の内容については事柄の性質上、お答えを差し控えますが、現時点において我が国の領域や排他的経済水域への弾道ミサイルの飛来は確認されておらず、また、関係機関からの被害報告等の情報は、確認されていません。その上で、これまでも申し上げている通り北朝鮮が今後、各種ミサイルの発射や核実験の実施を含め、更なる挑発行為に出る可能性はあると考えています。北朝鮮の軍事動向について、引き続き米国、韓国等とも緊密に連携しながら、必要な情報収集・分析及び警戒監視に全力を挙げ、我が国の平和と安全の確保に万全を期してまいりたいと考えています。

――北朝鮮ミサイルですけれども既に落下したとみられるのでしょうか。

○松野官房長官
先ほど申し上げた以上の詳細につきましては防衛省にお尋ねをいただきたいと思います。

――今年の開発協力白書について伺います。グローバルサウスと呼ばれる国々への支援が重要になっているとしています。政府見解と中国もこうした国々への支援を強化する中、どのように取り組みを進めていく考えかお聞きします。

○松野官房長官
本年の開発協力白書においては、日本が人道危機対応にとどまらず、ウクライナの包括的な復興再建に向けた取り組みや、ウクライナ情勢の影響を受けた世界的な食料不安やエネルギー危機に直面し、特に脆弱性を増している、いわゆるグローバルサウスへの支援についても国際社会と連携しつつ、議論を積極的にリードし、取り組んでいく姿勢を示している旨、記載しています。我が国は本年のG 7議長国として、法の支配に基づく国際秩序を堅持していくというG7の意思を示していくと同時に、気候変動、エネルギー、食料、保険、開発等のグローバルな諸課題への積極的な貢献を通じたグローバルサウスへの関与の強化を主導していく考えであります。

――1966年に静岡県で起きた袴田事件と呼ばれた殺人事件で再審の開始が決まりました。東京高裁の捜査機関による証拠捏造の可能性にまで言及しましたが受け止めを。

○松野官房長官
ご指摘の事件について、昨日3月13日、東京高裁が検察側の即時抗告を棄却し、再審を開始する旨の決定をしたことは承知しています。個別事件における裁判所の判断について、政府として受け止めを述べることは控えさせていただきます。

――ノーベル賞作家の大江健三郎さんが死去しました。ご所感をお願いします。

○松野官房長官
小説家の大江健三郎氏が亡くなられたとの報道に接し、心よりお悔やみを申し上げます。大江氏は川端康成氏についで、我が国で2人目となるノーベル文学賞を受賞されるなど、国際的にも高く評価された作家であり、戦後の日本文学に大きな足跡を残されました。大江氏のこれまでのご功績に改めて敬意を表するとともに、哀悼の意を表したいと思います。

――元参院議長で俳優の扇千景さんも今月9日に亡くなりました。こちらについてもご所感お願いします。

○松野官房長官
扇千景元参議院議長が先週9日に亡くなられたと承知しています。扇元議長は、宝塚歌劇団で活躍され、俳優なども務められた後、昭和52年に参議院議員に初当選され、建設大臣、初代国土交通大臣、女性として初の参議院議長など要職を歴任され、平成15年には旭日大綬章を、平成22年には桐花大綬章を受章されたと承知しています。私自身も扇元議長が大臣を務められているときに、国会質疑などを通じてご指導をいただきました。国政を含む様々な分野で大きな功績を残された扇元議長のご逝去にあたり、心から哀悼の意を表します。