菅氏「安倍政権継承、さらに前に」出馬表明
菅官房長官は、自民党総裁選への立候補を正式に表明し、「安倍政権で進めた取り組みを継承して、さらに前に進めるために、全力を尽くす」と強調しました。
菅官房長官「陣頭指揮を取られていた安倍総理が、道半ばで退かれることになりました。この国難にあって、政治の空白は決して許されません。一刻の猶予もありません。自由民主党総裁選挙に立候補する決意をいたしました。安倍総裁が全身全霊を傾けて進めてこられた取り組みをしっかり継承し、さらに前に進めるために、私の持てる力を全て尽くす覚悟であります」
菅氏はこれまで、首相になることは「全く考えていない」と繰り返してきましたが、安倍首相の辞意をうけ、「熟慮に熟慮を重ねた結果として判断した」と説明しました。
菅氏は、新型コロナウイルスへの対応がまずは最優先だとして、「何としても、感染拡大の防止と社会経済活動の両立を図り、雇用を守り、経済の回復につなげていかなければならない」と強調しました。
また、アベノミクスについて「しっかり引き継いで前に進めていきたい」と述べたほか、中央省庁の縦割りの弊害を排除することや、地方創生を重視した経済の活性化にも引き続き取り組む考えを示しました。
外交面では、北朝鮮による拉致問題解決のために、「金正恩委員長とも条件をつけずに会って、活路を切り開いていきたい」と明言しました。
一方、自民党の森山国対委員長と立憲民主党の安住国対委員長が2日、国会内で会談し、自民党総裁選後の臨時国会を今月16日に召集することで合意しました。会期は18日までの3日間で、今後、閣議を経て正式決定されます。
召集日の16日には首相指名選挙と組閣が行われる予定で、新しい内閣が発足することになります。
自民党幹部によりますと、新しい首相が所信表明演説などを行う臨時国会は、早くても10月下旬以降になるということです。