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【総裁選・討論6】デジタル化 どう推進?

2020年9月11日 18:36
【総裁選・討論6】デジタル化 どう推進?

新型コロナウイルス対応でも浮き彫りになった、日本の「デジタル化」の遅れ。

「次の首相」候補の3人は、この課題にどう取り組むのかーー 

自民党総裁選に立候補している石破元幹事長・菅官房長官・岸田政調会長の3人の候補が9月9日、日本テレビの「news zero」に出演。「収入」「子育て」「デジタル」の“3つのギャップ”など、さまざまなテーマについて議論しました。(聞き手:有働由美子キャスター、小栗泉・日本テレビ解説委員)(質問者:有働由美子キャスター、小栗泉・日本テレビ解説委員) 

有働:続いてのテーマはデジタルのギャップです。まずは20代女性の大学院生からです。「何でもかんでもオンラインが多くて通信料が高くなったので、食費などを節約している」。それから20代男性・大学生からです。「街中のフリーWi-Fi、勝手につながるのに使えない」。菅さん、携帯電話の料金の引き下げを訴えてますけれども、ここWi-Fi通信料についても無料にしたり、せめて引き下げというのは考えていらっしゃいませんか。 

菅:可能性はあると思ってます。 

有働:お三方がこのデジタルの問題どう取り組むかというと、こちらです。

石破「デジタルの通った水と緑」 

菅「デジタル庁の創設」 

岸田「データ庁の創設」 


有働:石破さん「デジタルの通った水と緑」とは、どういうことでしょうか? 

石破:地方において、農林水産業において、デジタル活用の余地ってものすごくあるんですよね。生産性を上げる。労働力少なくなり高齢化が進んでますからね。そこに農業、漁業、林業において、デジタルの必要性・可能性っていうのは無限にあるわけですね。じゃあ農業にデジタルってどうなるか。それは生産だけではない。流通も消費もそうですよ。漁業もそうですよね。少量・多品種・高付加価値。少しの量だけど、多くの品種、高い価値を持つ。その時にデジタルの活用の余地は生産現場だけではない。流通、消費、一体的なデジタルの使い方はものすごくある。 

有働:政府が主導してやっていく? 

石破:それは日本ほど、農業漁業林業に向いた国はないじゃないですか。土と光と水と温度の産業。世界第4位の海水の体積。そして1年に成長する木の量だけで日本の木の需要を全部まかなえるんですよ。これを使わないでどうしますか。 

有働:菅さんは「デジタル庁の創設」。これは省庁の縦割りをなくしてデジタルでということですけれども、このデジタル庁を作ったら国の手続き、ハンコ文化も含めて全部なくして、電子決済の切り替えっていうのができる。この完全なる移行はいつごろになりそうでしょうか。 

菅:今、ハンコが必要なところを全部調査させています。その調査結果に基づいてデータに変えて、ハンコをなくす。そういうふうに思っています。 

有働:デジタル庁のトップはどうでしょうか。パソコンを使わない担当大臣みたいなことはもうないですか? 

菅:やはり一番専門性に長けている。そういう形になると思っています。 

有働:民間から若い方というのは? 

菅:民間の若い人の力も当然借りたいと思っています。 

有働:そして岸田さん、国の手続きを電子決済に完全移行するのはいつごろまでにできると思います? 

岸田:具体的な年数までのイメージはありませんが、社会の変化全体のスピードにもよると思います。デジタル化というのは、官民合わせて進めることが大事です。政府におけるデジタル化、いま官房長官からもありました。民間においても、オンライン・IT化をしただけでは駄目なわけです。人材とか働き方とか組織が変わらなければいけない。官民あげて変えないといけない。その上にデータをのっけないと成果に繋がらない。よって、デジタルの部分も強力な組織が必要ですが、それにのっけるデータの一般化・共有化を進めるにも強力な権限がいる。だからデータ庁というものを言っています。この2段構えが大事だと思っています。 

(以上、敬称略)