立憲・枝野代表、首相に経緯など説明求める
菅首相の所信表明演説に対する代表質問が、28日から国会で始まりました。立憲民主党の枝野代表は日本学術会議の任命問題で、「経緯」と「任命拒否の理由」の説明を求めました。
菅首相がこれまでと同じ答弁を繰り返し、任命を拒否した具体的な理由を説明しなかったため、野党側から大きなヤジがとぶ事態となりました。
立憲民主党枝野代表「6人を任命しなかったのは総理ご自身の判断ではないのですか。誰がどんな資料や基準をもとに判断したのですか。任命しなかった理由は何なのですか、明確にお答え下さい」
菅首相「個々人の任命の理由については人事に関することであり、お答えを差し控えますが、任命を行う際には総合的、俯瞰的な活動、すなわち専門分野の枠にとらわれない広い視野に立ってバランスのとれた活動を行い、ちょっと静かにしてもらっていいですか」
衆院議長「ご静粛に!」
菅首相「私が任命権者として判断を行ったものであります」
菅首相は、学術会議の人事について「民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りがみられる」と述べました。
枝野代表は6人の任命拒否は「明らかに違法だ」と詰め寄りましたが、菅首相は「推薦のとおりに任命しなければならないわけではないという点は政府の一貫した考え方だ」として違法性はないという従来の答弁を繰り返しました。
菅首相就任後、初めての直接対決でしたが、議論は深まりませんでした。