×

「続投」一転…山田広報官が入院・辞任

2021年3月2日 9:03
「続投」一転…山田広報官が入院・辞任

■国会に山田氏の姿は…「続投」一転

「所属とお名前を明らかにした上で質問をお願いいたします」
女性初の内閣広報官として注目され、首相会見を取り仕切っていた山田真貴子氏。

総務審議官だった一昨年、衛星放送関連会社に勤める菅首相の長男らから、7万円を超える違法な接待を受けていた問題を受け、辞職しました。

2月25日の国会では「牛肉のステーキ、あるいは海鮮料理等であったという風に記憶しております」と答弁していました。

3月1日、山田氏は国会で野党の質問を受ける予定でしたが、そこに姿はありませんでした。

■体調不良で入院「職務遂行難しい」

菅首相
「山田……さんについては、昨日(2月28日)の夕刻、体調不良によってかかりつけの病院を受診したところ、2週間程度の入院加療を要するとの診断を受け、入院し」

体調不良で入院し、「職務を遂行するのは難しい」と辞意が伝えられたといいます。
ある自民党幹部によると、先週の段階から体調に波があり、官邸でも体調面を気にする声は上がっていたといいます。

先週の木曜日(25日)、国会では自ら「本当に心の緩みでございまして、(利害関係者かどうか)その点のチェックが十分でなかったということでございます」と釈明していました。

■対応後手? 与党内からも厳しい声

しかし翌26日、首相の記者会見は中止になりました。

――なぜ記者会見を行わなかったのでしょうか

菅首相
「山田広報官のことはまったく関係ありません」

山田広報官が司会を務める予定だった記者会見を中止したことについて、野党側は「山田広報官を隠すためではないか」と批判。与党内からも「早く山田氏を辞任させた方がよい」との声が上がっていました。

その点を1日の国会でも野党が批判しました。

立憲民主党・枝野代表
「これは総理が(山田氏に)先週の段階で『辞めてください』とお願いをするべきだったんじゃないでしょうか」「そうであれば先週の金曜日、堂々と(6府県の)緊急事態宣言の解除に当たっても、記者会見を普通通りやれたんじゃないでしょうか」

菅首相
「そのぶら下がり(取材)の中で、丁寧に説明をさせていただいたということであります」

■首相ぶら下がりで“お詫び”

菅首相は1日夕方、「広報官が職を辞す。こうした事態に至り、国会はじめ皆様方にご迷惑をおかけしていますことを大変申し訳なく思います」と陳謝しましたが、「対応が後手後手との批判も上がっている」との記者団の質問には「私はそのように思っておりません」と答えました。

ただ、政府関係者からは、「山田広報官が自ら辞めるという落としどころしかなかったでしょ」との声。
自民党内からも、「続投と言っていたのに、世論に押されて辞任。危機管理が下手」という批判も上がっています。

立憲民主党の辻元副代表は「結局は総理大臣の身内に振り回されたというか、官僚がまた潰されたのかしらと」と述べました。

山田氏の後任について菅首相は「できる限り早く決定したい」としています。

(3月1日『news zero』より)