衆議院予算委員会で12日、今年度補正予算案の採決が行われます。自民、公明の与党に加え、国民民主党、日本維新の会といった野党も賛成に回るため可決され、参議院に送られる見通しです。

国会記者会館から中継です。

少数与党として迎えた国会で、与党側は野党の看板政策を次々に取り入れることで、なんとか賛成を取り付けた形です。

国民民主党 浅野哲議員
「来年からの年収の壁の引き上げに向けて、これまで以上のスピード感でこの協議を行い、そして結果を出すように（自民）党内に対して指示を出していただきたい」

石破首相
「わが党としてこの合意を踏まえて、誠実に対応いたしてまいります」

与党側はまず国民民主の看板政策「103万円の壁」の引き上げなどを取り入れ、協力を取り付けました。

加えて日本維新の会とは、12日の採決を前に「教育無償化」に関する協議を始めることで合意し協力を得ました。

さらに立憲民主党が主張する、当初予算の予備費から1000億円を能登半島地震の復旧・復興に充てる修正も反映させるという配慮も見せました。

ある自民党国対幹部は「野党に賛成してもらわないと通らないし、予算委員長が立憲だから採決に応じてもらうための交渉も必要だった」と振り返りました。

自民、公明の与党だけで決められる状況からは一変しました。

これで補正予算案は成立する見通しになりましたが、今後も野党の協力を得られるのか。また、野党の主張を実現させるための財源はどうするのか。石破政権は難しい局面が続くことになります。