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小学生が総裁選候補に問う「虫食べますか」

2021年9月27日 20:35
小学生が総裁選候補に問う「虫食べますか」

今月25日の自民党総裁選候補オンライン討論会で、小学1年生から「大人になったら虫を食べないといけないんですか」という将来の食糧危機を心配する質問が。各候補の答えにネット上では「候補の価値観やカラーが表れている」などの声があがりました。


■小学1年生 将来の食糧危機に対し候補者へ質問「大人になったら虫を食べないといけないんですか」

今月25日に行われた自民党総裁選のオンライン討論会。4人の候補者が国民からの質問に答えました。

小学1年生のたかおみ君(6)は「大人になったら虫を食べないといけないんですか」と質問。学校の授業でSDGs(=持続可能な開発目標)について勉強し、世界的な人口増や肉食化が進むと、肉などからタンパク質などがとれず、代わりに昆虫を食べなければいけない時代が来るかもしれないことを知ったといいます。

昆虫食をめぐっては、将来の食糧危機を解決するための手段として新たな食の選択肢になるほか、牛などよりも生育時の温室効果ガスの排出量が少なく済むとして注目されています。

これに対して候補者の回答は…。

■総裁選候補4人が回答。ネット上では「4者4様で興味深い」

●河野氏

 「そうならないように今いろんな努力をしてます。今、大豆からお肉が作られるような技術ができてます。もうお肉みたいな味がするようになりました。いろんな技術を使って、タンパク質をしっかりとれるようにしていきたい」

また、河野氏は「今、虫を食べるのがちょっと流行ってたりしてます。もしチャンスがあったら、たかおみ君も試してみてください」と話しました。

●岸田氏

 「私はみんなで努力すれば、虫を食べなくても済む。こういった時代を維持することができると思ってます」

岸田氏は、気候変動問題への対応や自然の保護が必要だとしながらも、「たかおみ君が大人になる頃までには間違いなく虫を食べるような時代は来ないと信じている」と答えました。

●高市氏

高市氏は「伝統的に虫を食べている県もある」とした上で、次のように話しました。

「たかおみ君の心配は、たぶん気候変動で地球の温暖化が進んで、とれる農作物が変わったりということなのかなと思います。私たちは今、そうならないように、例えば植物工場の中でいろんなお野菜や果物が育つような仕組み、陸の上でお魚の養殖をしたり、そんな技術を一生懸命進めようとしています。大丈夫です」

●野田氏

「おばちゃんは岐阜県に住んでいて昔から虫を食べています。醤油と砂糖で煮て食べるとまあまあおいしいです。虫はとても高タンパクで体にもいいです。そんなにまずいものではないからちょっと挑戦してみてください」

野田氏は、自身も地元の岐阜で昔から虫を食べていると話した上で、野菜や肉の生産者が減っていることに触れ、「(たかおみ君の世代が)自分の食べ物は自分で作れるような安心の国をつくってほしいと願っている」と話しました。

こうした回答を受け、ネット上では「良い質問」「各候補者の価値観やカラーが表れている」「4者4様で興味深い」などの声があがりました。

■昆虫食市場 2025年度には世界で約1000億円の予測も

様々な市場調査を行う日本能率協会総合研究所によると、世界の昆虫食市場は2025年度には約1000億円となる見込みだといいます(2019年度は70億円)。

また、昆虫食など新たな食の技術「フードテック」について取り扱う農林水産省の担当者は、「2050年に世界人口が約97億人(2019年時点は約77億人)になる予測がある中で、食肉に代わるタンパク質の供給源の1つとして昆虫食のビジネスが拡大する可能性がある。ただ、昆虫食は選択肢の1つで、食肉自体がなくなることはないと考えます」と話しています。

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