防衛研究所“中国安全保障レポート”公表
防衛省のシンクタンクである防衛研究所は、中国の軍事・安全保障の動向をまとめた「中国安全保障レポート2022」を公表しました。
今回の報告書では、習近平国家主席のもと近代化が進められてきた中国人民解放軍に焦点をあて、以前からある陸・海・空の軍隊に加え、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域を連動させた「統合作戦能力」を深化させていると分析しています。
さらに、人民解放軍は、台湾周辺や南シナ海において訓練を活発に行ったり、ロシアと合同演習を実施したりすることで、「統合作戦能力の向上を図っている」と分析しています。
一方、人民解放軍の給与が民間に比べて低いことで、高度な科学技術の知識を持つ人材の確保が難しい点など、多くの課題が残されていることも指摘しています。
その上で、レポートでは「人民解放軍の統合作戦能力を多角的に見積もることが重要」と結論づけています。