在外邦人退避で自衛隊法改正の検討指示
岸田首相は、海外での有事などの際、在外邦人を迅速に退避させるための自衛隊法改正の検討を指示したことを明らかにしました。
岸田首相は、13日、衆議院予算委員会で海外での有事の際に「安全な実施」を条件に在外邦人の「輸送」を規定する「自衛隊法84条4」について、「さらに改善できないか、検討を指示した」と述べ、法改正を含む見直しの必要性に言及しました。
政府は今年8月、「自衛隊法84条4」に基づきアフガニスタンから在留邦人を退避させるため、自衛隊を現地に派遣しましたが、自衛隊法上、派遣できるのは「輸送を安全に実施できると認められるとき」に限られていることにより、安全確認に時間がかかり、派遣の決定の遅れにつながったのではないか、などとする指摘がありました。
政府関係者は、法改正について、「現状の条文では『輸送の安全』の定義が分かりにくいので、より丁寧に書き換えることになるだろう」「法改正で自衛隊の運用を変えるのではない」と話しています。