自民党安倍派のウラ金疑惑をめぐり、岸田首相は、内閣改造や自民党役員を交代させるかについて「適切なタイミングで適切に対応を考える」と述べ、近く、人事に踏み切る考えを示しました。

岸田首相は、国民に疑念が広がっていることについて「危機感を持っている」と述べ、タイミングを見極めて人事を行う考えを示しました。

岸田首相「危機感を持っています。信頼回復のために、また国政の遅滞を生じさせないために、適切なタイミングで適切に対応を考えていきたい」

疑惑の中心にいる松野官房長官や、ほかの安倍派幹部を含めた人事の時期については、ある自民党幹部は「あさって国会が閉会したらすぐに行われるのではないか」との見通しを示しています。

ただ、安倍派のウラ金疑惑がどこまで広がるか見通せないことから、首相周辺は「簡単な話ではない」と述べて、人事の規模や時期を慎重に検討する考えを示しています。

一方、松野官房長官は11日午前、辞任を否定しました。

松野官房長官「与えられた職責を果たしてまいりたいと考えております」

自民党幹部からは、大臣だけでなく、副大臣・政務官を含め、「安倍派を一掃すべきだ」との声もあがっていますが、ある閣僚経験者は「こんな時に起用されるのは嫌だ」などとポストを打診されても断る姿勢を示しており、人事が難航することも予想されます。