【詳報】パワハラ認定で不信任の鹿角市長 議会の解散を選択
不信任決議を受けた市長が選んだのは議会の解散でした。市の職員へのパワハラをめぐり、市議会で不信任決議が可決されていた鹿角市の関厚市長。市議会を解散したことについて、「新年度予算案の審議を放棄したのであれば、もはや議会とは言えず、解散して民意を問いたい」とその理由を述べました。
関厚市長のパワハラをめぐり、大きく揺れる鹿角市。5日、事態が動きました。
先月30日、市議会で不信任決議が可決され、その判断が注目されていた関市長。
記者「決断決まりましたか?」
鹿角市 関厚市長「決まりました。解散するということで」
記者「議会を解散するということですか?」
市長「はい」「やはり議会のあり方ということについて、私としてもやはりきちっと整理をして、解散ということを決断しました」
先月、鹿角市が設置した第三者委員会が関市長の言動12件をパワハラにあたると認定。これを受けて市議会が可決した、不信任決議に対し、関市長は、今月9日までに市議会を解散するか、自ら辞職するか、または自動失職するかのいずれかを選ぶ必要がありました。
その中から関市長が選んだのは市議会の解散でした。
議会解散を受け失職した議長の受け止めと関市長の主張は…
鹿角市議会 中山一男 前議長
「市長がそれなりに考えて出した結論だと思いますので重く受け止めて、これから各議員さんにも報告したいなとそういうふうに思います。ただ、議会不信任案出した意味が本当にこうどういう意味なのか、市長さんからもきちっと重く受け止めて欲しいなとそれだけですね。」
新年度予算案の審議を控える大事な時期に議会を解散した関市長。その責任は議会にあるとの考えです。
鹿角市 関厚市長
「議会が(予算)審議を放棄したのであればもはや議会とは言えない。したがって解散し改めて民意を問いたいと考えております。」
5日の市議会の解散により、40日以内に選挙が行われますが、鹿角市では、もともと任期満了に伴う市議選が予定されていて、来月2日告示、9日投票の日程は変わらない見込みです。
新しい議会の初日に、再び不信任決議案が可決されると関市長は失職することになります。
関市長自らの進退については
鹿角市 関厚市長
「そういう(市役所の)問題についてきちっと(改善が)完成できるようにしていきたいと思いますし、(次の議会が)3月14日ごろということでありますので、その時に直前ぐらいには考え方をお示しできるかなというふうに思っています」
市政のかじ取り役として、これまでの言動と議会を解散した判断は適切だったのか。その評価は、まずは市議会議員選挙で市民に委ねられます。