政治資金規正法改正めぐり自公トップ会談…法案化難航 立憲は“提出まで一切応じず”
政治とカネの問題の再発防止のため、政治資金規正法をどう改正するのか、自民党と公明党のトップ、岸田首相と山口代表が会談しました。中継です。
自民・公明両党は、改正案の方向性、罰則の強化などでは大筋で合意したものの、政治資金の透明化の基準をどこまで厳しくするかなどでは折り合いがついていません。このため改正案を法案の形にする、進め方のメドが立っていません。
公明党 山口代表「自民党として(政治資金規正法改正案の)法案化をしていく作業を進めるという趣旨のお話がありました。出来上がりがどうなるのかわかりませんけれども、その上で公明党とも相談をしたいというお話でありました」
岸田首相はまず自民党案を法案にした上で公明党と協議する、そういう進め方を示しました。ただ、山口代表は「法案化作業と同時並行で野党との協議も行うべきだ」と微妙に違っています。
山口代表は、最初から野党を巻き込んで法案にまとめることでスムーズに成立させることをねらっています。
これに対して、立憲民主党の安住国対委員長は「与党が法案を提出する前の交渉は一切しない」と明言しました。山口代表がねらう「スムーズな進め方」には協力しない、つまり対決姿勢をハッキリとさせたわけです。
こうなると、与党としては自分たちで法案をまとめざるを得なくなったとの見方が多くなっています。
ただ、岸田首相は、今の国会で政治資金規正法の改正を目指すと言ってしまっています。もう今の国会の会期まで1か月とちょっとで、時間はそんなに残されていません。
――時間も少ないなかで与党側はどうしていくのでしょうか?
実は自民党内ではある案が浮上しています。
これは公明党との溝が埋まらない部分は法案の中で「政令で定める」などといった表現で議論を先送りにする案です。こうすれば速やかに法案の形にして提出できるからです。
ただ、公明党との交渉がうまくいくかは未知数で、法案提出にむけて難しい調整が続きます。