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【全文】G7関係閣僚会合の開催地が決定 松野官房長官(9/16午前)

2022年9月16日 17:54
【全文】G7関係閣僚会合の開催地が決定 松野官房長官(9/16午前)

松野官房長官は、16日午前の会見で、来年のG7広島サミットに際して行われる、関係閣僚会合について、「地方公共団体からの要望や、関係省庁の検討を踏まえ、政府として総合的に検討した結果、開催地を決定した」と述べました。

<会見トピックス>
▽岸田首相国連総会出席

▽G7関係閣僚会合

▽日朝平壌宣言

▽拉致問題

▽北朝鮮の核・ミサイル問題

▽安倍元首相の国葬

▽総合経済対策

▽重要土地利用規制法

▽G7閣僚会合開催地

会見の概要は以下の通りです。

○松野官房長官
閣議の概要について申し上げます。

一般案件3件、政令、人事が決定されました。

大臣発言として、厚生労働大臣から令和4年度版厚生労働白書について。

100歳の高齢者へのお祝い状および記念品の贈呈について。

外務大臣からスリランカにおける人道状況の悪化を受けた追加的緊急無償資金協力およびパキスタンにおける洪水被害に対する緊急無償資金協力について。

岸田総理大臣から海外出張不在中の臨時代理について。

それぞれご発言があり、私からG7広島サミットに関わる関係閣僚会合の開催について申し上げました。

次に、岸田総理は9月19日から22日まで第77回国連総会出席のため、ニューヨークを訪問します。

岸田総理は国連総会において、一般討論演説を行うとともに、包括的核実験禁止条約フレンズ首脳級会合、グローバルファンド第7次増資会合、He for Sheサミット等に出席します。

また、各国首脳との会談なども行う予定であります。

今回の国連総会出席は、ウクライナ侵略等により、国際秩序の根幹が揺らぐ中、安保理を含む国連の改革および軍縮不拡散を含めた国連の機能強化など、国際社会が直面するグローバルの諸課題に対する我が国の考え方を積極的に発信し、国連の役割を強調します。

また、各国首脳との緊密な連携を確認する有意義な機会になるものと考えます。

次に岸田総理は、諸般の事情が許せば、明日福島県を訪問する予定です。

具体的には、双葉町役場の新庁舎、および、先ほど開催された復興推進会議において、福島国際研究教育機構の立地場所として決定された浪江町の予定地を視察します。

また、南相馬市にある、福島ロボットテストフィールドにおいて、入居企業の視察および福島イノベーション・コースト構想関係者等との意見交換を行います。

次に、来年のG7広島サミットに関わる、関係閣僚会合について、地方公共団体からの要望や関係府省庁の検討を踏まえ、政府として総合的に検討した結果、今般、各会合における開催地を決定し、その旨、先ほど閣議で私から発言いたしました。

それぞれの関係閣僚会合の開催地は次の通りです。

科学技術大臣会合、仙台市。

男女共同参画・女性活躍担当大臣会合、栃木県日光市。

内務・安全担当大臣会合、茨城県水戸市。

デジタル・技術大臣会合、群馬県。

貿易大臣会合、大阪府。

教育大臣会合、富山県・石川県による共催。

保健大臣会合、長崎県長崎市。

労働雇用大臣会合、岡山県倉敷市。

農業大臣会合、宮崎県宮崎市。

気候・エネルギー・環境大臣会合、札幌市。

交通大臣会合、三重県志摩市。

都市大臣会合、香川県高松市。

これらの会合ならびにすでに開催地を発表した、外務大臣会合および財務大臣・中央銀行総裁会議の具体的な日程については、今後それぞれの関係府省庁において所要の調整を行った上で、しかるべき時期に当該省庁から発表することとします。

次に、国家安全保障会議および閣議におきまして、重要施設の施設機能および国境離島等の離島機能阻害する土地等の利用の防止に関する基本方針が決定されました。

詳細については、内閣府にお尋ねをください。

私からは以上でございます。

――日朝平壌宣言の関連で伺います。

明日17日に、日朝平壌宣言から20年を迎えますが、この間拉致問題や核ミサイル問題解決の課題は解決に至っておりません。

北朝鮮の外務省のソン・イルホ大使は談話で日本が宣言を白紙状態にしたと主張し、日本人拉致問題については全て解決したと主張しました。

核問題では先日は最高人民会議で事実上、核の先制使用可能にする法令を採択しました。

政府として今回の北朝鮮の談話や、法令採択についての受け止めと、こうした諸課題の解決に向けどういった道筋を描いていくか、お考えを伺います。

○松野官房長官
ご指摘の点を含め、北朝鮮の動向の一つ一つについてコメントすることは差し控えますが、我が国は従来から一貫して日朝平壌宣言に基づき、拉致・核ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を目指すとの考えであり、その方針に何ら変わりはありません。

2002年に5人の拉致被害者が帰国されて以来、1人も拉致被害者の帰国も実現せず、いまだに多くの被害者の方々が北朝鮮に取り残されていることは痛恨の極みであります。

拉致問題の解決に向けては、何よりも、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。

これまで岸田総理自身、条件をつけずに金正恩委員長と直接向き合う決意を述べてきています。

全ての拉致被害者の1日も早い帰国実現に向け、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で行動していく考えであります。

――拉致問題の解決に向けて長きにわたり取り組んできた安倍元首相が亡くなったことの影響についてはどのようにお考えでしょうか。

○松野官房長官
全ての拉致被害者の1日も早い帰国を実現するため、拉致問題の解決に向けて、情熱を傾けて取り組んできた安倍元総理の遺志を継いであらゆるチャンスを逃すことなく全力で行動していく考えであります。

――北朝鮮の核ミサイル開発について伺います。

拉致問題の膠着が続く一方で、北朝鮮では核やミサイル開発が着々と進んでおり、今年に入ってからもミサイルの発射が相次いでいます。

北朝鮮の非核化に向けて日本政府として取りうる政策手段はあるという風に考えているのか。

非核化に向けてどうアプローチしていく考えなのか、政府の見解を伺います。

○松野官房長官
北朝鮮による核・ミサイル開発は、我が国及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できません。

政府としては、今後とも日米、日米韓で緊密に連携し、国際社会とも協力しながら関連する安保理決議の完全な履行を進め北朝鮮の非核化を目指していく考えであります。

――安倍元総理の国葬について伺います。

昨日、韓国のハン・ドクス首相が国葬に参列することを発表しました。

参列予定の外国要人の最新の状況を伺います。

○松野官房長官
米国のハリス副大統領等、これまで公表した要人に加え、新たにカタールのタミーム首長、スリランカのウィクラマシンハ大統領、韓国のハン・ドクス国務総理、フランスのサルコジ元大統領、ドイツのウルフ元連邦大統領、イタリアのレンツィ元首相、英国のメイ元首相をはじめ、海外から多くの要人の参列の意向が示されていると承知をしております。

これら参列者は我が国としても心から歓迎をし、しっかりとお迎えをしたいと考えております。

――国葬の関連で伺う。

立憲民主党は執行部が国葬への出席を見送ることを決めた。

昨日の会見で長官は、過去11回の元首相の国葬や合同葬で、野党第一党の党首・代表が欠席したことがあると述べているが、いつの葬儀でどなたが欠席したのか教えてください。

あわせて過去の葬儀で、野党第一党が党首だけではなく、執行部も含めて欠席した例はあるのかも伺います。

○松野官房長官
お尋ねにつきましては事務局に確認をさせたところ、吉田茂元総理の国葬儀においては、日本社会党は中央執行委員長代理が、岸元総理の内閣・自民党合同葬においては、書記長が参列したと報告を受けています。

各党代表を含め、国葬儀に参列されるかどうかは、それぞれの方がご判断いただくものと考えています。

――重ねて伺う。

安倍元首相の国葬に欠席を表明している立憲民主党、共産党、れいわ、社民党に対して、今後政府として4党の執行部に面会するなり、再度招待状を送付するなど何らかの行動を取って、あらためて参列を要請する考えはあるのか、政府の方針を伺います。

○松野官房長官
先ほど申し上げた通りでございますが、各党代表を含め、国葬儀に参列されるかどうかはそれぞれの方がご判断いただくものと考えています。

――案内状の関連で伺います。

参列の招待者宛に郵送された案内状の同封書類に、会場内には飲料水や手荷物の持ち込みができない、送迎バス乗車から献花終了まで5時間程度は食事できないなどと案内されているとの一部報道があります。

この対応については、海外要人参列などを踏まえた警備上のものなのか、その理由をお伺いします。

あわせて、これと同様の案内は全ての招待者に対して送られているものなのか。

それとも招待者の状況によって異なるのかについても伺います。

○松野官房長官
国葬儀の案内状に同封している、ご留意事項において、お尋ねのようなご案内をしているところであります。

お尋ねの記載のうち、食事のできない時間については、それぞれの参列者の集合時間に応じた記載としていると報告を受けています。

詳細については事務局にお尋ねをいただきたいと思います。

――食事の時間についてはこの案内の時間によって変わっているということですけれども、飲料水や手荷物の持ち込みができないという理由については警備上のことということでよろしいでしょうか。

○松野官房長官
詳細については事務局にお尋ねをいただきたいと思います。

――天皇皇后両陛下の英国訪問について、先ほどの閣議で閣議決定されたということでよろしいでしょうか。

また日付も17日から20日までで、不在の間は皇嗣の秋篠宮殿下が臨時の代理を務められるということでよいか。

○松野官房長官
少々お待ちください。

今ご指摘をいただいたとおりでございます。

――G7サミットの関係閣僚会合について。

労働大臣会合を岡山県倉敷市で開催するとのことですが、今回開催地となった経緯や理由を教えてください。

○松野官房長官
開催地選定に当たっては誘致に名乗りを上げてこられた地方公共団体の中から会場・宿舎・警備などの様々な観点から検討を進め、また全国各地で開催するというバランスも考慮して、政府として総合的に検討し決定したものであります。

――関連で。

教育大臣会合は富山・石川県の共同開催ということですか、この場合会場はどのように使い分ける形になるのでしょうか。

○松野官房長官
両県からの提案を踏まえて、政府として総合的に検討した結果、今回教育大臣会合を富山県と石川県の共催とすることとしたものであります。

共催の詳細については、今後、文部科学省と両県との間で調整することになります。

――関連。

これで14全ての閣僚会合の開催地が決まったわけですが、どんな会合にしていきたいのか。

また、警備も含めて、どのように準備を進めていく方針か伺います。

○松野官房長官
現下の国際社会が直面している多くの課題に対し、G7諸国がリーダーシップを発揮することが求められており、一連の会合を通じて、G7の協力関係を一層強化し、しっかりと課題に対処していきたいと考えております。

それぞれ有意義な会合となるよう警備を含め、会議の円滑な開催に万全を期するため、関係府省庁、関係自治体が緊密に連携して準備を進めていく考えであります。

――冒頭で言及ありました重要土地規制法について、その意義を伺います。

また、基本方針案には、7事例が規制対象として紹介されており現行法で対応できるこの法律自体いらないという指摘もあります。

この指摘をどう受け止めますか。

7事例以外も規制できるため政府の恣意的な判断で住民の自由が侵される可能性もありますが、そういった懸念に対して説明しますでしょうか。

○松野官房長官
安全保障の観点から、土地等の利用どのように管理すべきかとの課題は、国会や地方議会等でも長年にわたって議論されてきたところであり、この度、重要土地等調査法が全面施行されることはその課題の解決に向けて意義深いものであると認識をしています。

安全保障をめぐる環境が厳しさを増している中、我が国の土地や建物を利用した防衛関係施設や国境離島等の機能を阻害する行為が行われるリスクが高まっています。

このような機能阻害行為は様々な対応が考えられるとともに、技術の進歩などによって複雑化、巧妙化することがあり得るため、既存の他法令に基づく措置に加えて、重要土地等調査法に基づく措置を講じることが我が国の安全保障の確保のために必要不可欠であると考えています。

また、機能阻害行為への土地等の利用の中止の勧告に際しては、公正・中立な立場から調査審議を行う機関である、土地等利用状況審議会の意見を聞くという、法の適切な運用を担保する仕組みも取り入れているところであります。

引き続き、国民の皆さまの理解が深まるよう努めてまいります。

――昨日、ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席が対面で会談しました。

ウクライナ情勢を巡り世界が動いてる中で、ロシアと中国の接近についてどのように受けとめているのか、政府の見解を伺えればと思います。

○松野官房長官
第3国間の協議につきまして、政府としてコメントする立場にはございませんけれども、詳細に関しては外務省にお尋ねをいただきたいと思います。

――総合経済対策と補正予算について伺います。

自民党の萩生田政調会長や世耕参院幹事長は昨年度の補正予算が30兆円規模だったことから、今回はさらなる増額を示唆する発言をされています。

規模感については昨年度のこの補正予算が目安と考えてよろしいのでしょうか。

また年明けの通常国会に追加の補正予算を出す可能性についても言及されていて、政府としてもその可能性を排除しないのでしょうか。

ご見解をお願いします。

○松野官房長官
先日、総理が述べられた通り、10月中の総合経済対策の取りまとめに向けて、今後、与党とも連携しながら検討を進めていく考えであります。

補正予算の編成については、経済対策の内容を踏まえて、しかるべき時期に検討していくこととなりますが、閣僚への具体的な経済対策の柱立ての指示は、これから改めて行われる予定であり、経済対策の具体的な内容や規模については、今後の指示を踏まえて検討していくことになると考えています。

――冒頭説明があった国連総会への出席の件で伺います。

CTBTフレンズ首脳級会合に出席するとのことですが、今回出席されるこの会合の開催意義とですね、目指す成果について教えてください。

○松野官房長官
本件会合は8月の核兵器不拡散条約運用検討会議の際に、岸田総理が開催を呼び掛けたものであります。

核兵器のない世界に向けた道のりが厳しさを増す中、現実的な歩みを一歩ずつ進めていく上で、CTBTは重要な取り組みであります。

会合では、署名開放から25周年という節目をとらえ、CTBTの重要性や発効促進に向けた各国の連携について議論が行われることになるものと考えています。