【熊本県知事選】告示後初の週末 4人の候補者の動きは
熊本県知事選に立候補しているのは、届け出順にいずれも無所属で新人の、元高校教員の宮川一彦候補(58)、元熊本市長の幸山政史候補(58)、建設会社社長の毛利秀徳候補(46)、元副知事の木村敬候補(49)の4人です。7日の告示後、初めての週末、候補者たちは県内各地で支持を訴えました。
■宮川一彦候補
「宮川です。よろしくお願いします。(頑張ってください) ありがとうございます。(頑張ってください) ありがとうございます」
元高校教員の宮川一彦候補は政党から支援は受けず、ひとりで選挙戦に臨んでいます。10日は4年前の熊本豪雨で大きな被害を受けた人吉市を訪れ、自転車で看板一つひとつにポスターを貼って回りました。選挙戦では、できるだけ多くの自治体を訪れ、有権者と対話を重ね、知名度を上げたいとしています。
宮川候補は、人口流出を抑えて地域創生を実現するために国公立大学や国の省庁を県内に誘致したいと訴えています。
■宮川一彦候補
「人口流出ですね。人口の流出を抑えたい。人口が減れば活気もだんだんと無くなってしまう。市民の生活状況、県民の皆様の生活状況をこの足と目を使って見ていきたいと思っている」
■幸山政史候補
「皆さん、もう負けませんよ。熊本での経験が豊富、生まれ育ったこやつを次に(知事に)せんでどぎゃんするかということを、ぜひ皆さん伝えてください」
元熊本市長で、県知事選は3回目の挑戦となる幸山政史候補。一部の政党に偏らない、「オール県民党」を掲げています。立憲民主党や共産党、国民民主党、それに社民党の各県組織が自主的に支援しています。週末は、熊本市で支援を受ける地方議員などともに、政治不信が高まっているとして「熊本から政治を変えよう」と訴えました。
熊本豪雨からの復旧復興や人口減少問題への対策を掲げる幸山候補。告示日の第一声は、地元の熊本市ではなく人吉市を選びました。
■幸山政史候補
「県南に対して光を当てていく、県南から光を発信していくということを強く訴えていきたい」
■毛利秀徳候補
「誰のための県政なのか、誰のための政治なのか、今、政治が行っていることが子どもたちのためになっているのか、5年後10年後子どもたち、皆さんの孫たちのためになるのか、そこを一緒に県政をつくっていきましょう」
建設会社社長の毛利秀徳候補。政党からの支援を受けず、しがらみのない県民参加型の県政を掲げています。週末は県の南部と北部にあるショッピングモールやイベント会場を訪れ、新型コロナワクチンの後遺症に悩む人たちの早期救済の実現などを訴えました。
毛利候補は、選挙カーで県内全域をくまなく回るとともに、各地で行う街頭演説をSNSでライブ配信するなどして、知名度の向上を図ります。
■毛利秀徳候補
「県内全域に行きます。全域に行って、毛利という人がいるよというのを知っていただきます」
■木村敬候補
「蒲島知事の良き流れは、このバトンはしっかり引き継ぐ。蒲島知事の時代にやれなかったことは責任を持ってやり遂げる」
元副知事の木村敬候補。10日は熊本市で、蒲島県政の継承や障害がある自身にしかできない福祉政策などに取り組みたいと訴えました。街頭演説には、推薦を受ける自民党や公明党の国会議員や地方議員が応援に駆けつけました。
木村候補は分厚い組織戦を展開する一方、すべての市町村を訪ね、170回以上街頭演説や集会を行うなどして、無党派層への支持の拡大を目指します。また、県政の課題についての考えをSNSなどで発信し、若い世代への浸透も図っています。
■木村敬候補
「毎日、何千という人に会っているので、重ねていけば17日間で相当いいところにいく。非常に手応えが良いので、1か所1か所行く度にエネルギーをもらって、元気をもらって頑張っています」
熊本県知事選は3月24日投開票です。
【スタジオ】
期日前投票も始まっています。熊本県選挙管理委員会によりますと、10日までに2万9129人の人が期日前投票をしています。(前回比+3571人)
期日前投票は投票日の前日まで県内各地の投票所で受け付けています。期日前投票の数は前回より増えていますが、有権者の関心が高いと言えるのでしょうか?
(東島大デスク)
まだ3日間のデータで、誤差が大きい前提ですが、期日前投票が多いからと言って関心が高いとは言えません。まず、期日前投票所の数が違います。前回の期日前投票所は141か所だったのに対し、今回は173か所です。ですので投票者が増えるのは当然です。期日前投票所は1.2倍になりましたが、投票した人は今のところ1.1倍しか増えていないとも言えます。
今回の候補者全員が新人の知事選ということを考えると、まだ有権者は誰に投票するか候補を見極めている段階と言えるのではないでしょうか。