山形県の吉村知事が副知事2人制を検討 「社会情勢が変化」 実現すれば吉村県政史上初
現在1人となっている副知事のポストについて、山形県の吉村知事は21日、変化している社会情勢などを踏まえ2人に増やすことを検討していく姿勢を示しました。副知事2人制が実現すれば吉村県政史上、初めてとなります。
3月18日、吉村知事は報道陣に対し副知事2人制について言及しました。
吉村知事「それぞれの課題にしっかりと対応していかなければならないので、副知事2人制についてもこれから先入観なしでしっかりと検討していきたい」
副知事が2人制だったのは、斎藤弘前知事時代の2009年2月が最後で、吉村知事は当時、「歳出の削減」として副知事2人制の廃止を公約に掲げて初当選を果たしました。これまでの任期中、副知事の1人体制が続いています。
一方、県議会の最大会派自民党は課題への対応力や中央との連携の強化を図るため副知事2人制復活の必要性を訴えていました。
定例記者会見で吉村知事は人口減少への対策やデジタル技術を活用して業務や施策の効率化を図るDXの推進など初当選時と比べて社会情勢や県の課題が変化していることに触れ、副知事2人制についての考えを述べました。
吉村知事「多様な課題が出てきたときに副知事が1人では大変なのかなとまた、他県の状況全国的な状況や東北の状況を見ると変わってきたということもある。議会では予断なく先入観を持たないで検討していきたいという風に申し上げた」
副知事2人制が実現されれば吉村知事県政で初となります。
一方、山形銀行をかたる不審電話によって、フラワー長井線を運営する第三セクターで県が筆頭株主の「山形鉄道」が1億円余りをだまし取られた事件について吉村知事は、「当面の資金繰りなど今後の対応について山形鉄道と県、それに沿線自治体と協議検討していく」と述べました。今回の事件をめぐり、県は山形鉄道に対し低い利子で融資を行う制度の適用を検討しています。