相次ぐ搬送…“じわじわ熱中症”に注意 数日から1週間ほどかけて発症
1日も気温が40℃に迫る地域も出るなど、各地で“危険な暑さ”となりました。連日の猛暑で数日間かけて発症する“じわじわ熱中症”にも注意が必要です。
◇
千葉・香取市で、夏の夜空を彩る色とりどりの花火。
打ち上げられた約7000発の花火で、会場は熱気に包まれていました。夕方ごろからこの場所でスタンバイしていたという家族は…
──何か(暑さ)対策は?
「扇風機と水筒ですかね。クーラーボックスに水やお茶を持ってきているので、できるだけ熱中症気をつけようかなと」
クーラーボックスを見せてもらうと…
──首に巻くものもあるんですね?
「リングと保冷剤と。これ(飲み物)は凍らせてきているものなので…」
万全の熱中症対策で、花火を満喫していました。
「すごーい!」
「きれいですねやっぱり。何回見てもいいものです」
◇
日中、うだるような暑さとなった東京・新宿区では…
記者
「ミスト付きの休憩所が設置されています」
暑さ対策で、先月から設置されたミストを浴びながら涼む人たちの姿がありました。
日焼けをした高校球児に話を聞くと…
高校2年生(17)
「最近の日本は暑いのでつらいです」
──ここ(ミスト付き休憩所)見つけて、どう?
高校2年生(17)
「暑かったので楽園だなって」
公園では小学生がサッカーの練習をしていました。
──毎日サッカーやっていて暑い?
小学1年生(7)
「暑いです」
立ち止まると、汗が噴き出していました。
小学1年生(7)
「2歳の時に熱中症になったことがあるので、熱中症にならないようにスポーツしていきたい」
水分補給をするなどして、気をつけていました。
◇
1日、東京消防庁管内で、熱中症で救急搬送されたのは2歳から99歳までの男女53人。そのうち60代の男性が意識のない状態で発見され、重篤だということです。(※午後9時時点)
東京・小平市の「むさしの病院」でも…
医師
「痛みどうですか?来たときよりはマシ?」
横になり、点滴を受けていたのは15歳の男子高校生。1日午後、熱中症で搬送されました。午前中に部活動を行ったあと帰宅し、外出したところ体調不良になったといいます。
医師
「(部活中)水分があまりとれていないというのと…」
血液検査の結果、“脱水”がみられたということです。
“炎天下にいなくても発症”することのある熱中症。
医師が注意してほしいと話すのは…
むさしの病院 鹿野晃院長
「あまり水分補給も積極的にやらず、無理が何日もたたったりすると、じわじわと脱水が進んで“じわじわ熱中症”を発症してしまう」
数日から1週間ほどかけて発症するという“じわじわ熱中症”。
特に温度に対する感覚が鈍くなっている高齢者の場合は、症状に気づかないことも多いといいます。
周りの人ができることは…
むさしの病院 鹿野晃院長
「ちょっともうろうとしているとか、受け答えがいつもと違うとか。部屋に入ったときにむっと暑くなっているが、本人は平気な顔をしていると、温度に対する感覚が鈍っているのでは?と疑い、エアコンの温度管理をしてあげる」
「水分摂取がおざなりになってしまうと、熱中症のリスクがあるので、無理せず定期的な水分・塩分摂取を心がけていただきたい」
2日以降も広く厳しい暑さとなり、東京は土曜日(3日)以降に再び35℃以上の猛暑日となる予想で、引き続き熱中症に厳重な警戒が必要です。
(8月1日放送『news zero』より)