寒い中での“換気”高齢者施設での感染対策は…
14日、東京で新たに確認された新型コロナウイルス感染者1万334人。感染者数は減少傾向にあるものの、重症者数は増加しています。東京13日夜、雪が降る寒さとなりましたが、高齢者施設では、寒さと感染対策の「換気」との両立に苦心しています。
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14日午前、再び雪景色となった神奈川・箱根町では、一部道路が封鎖され、車は迂回(うかい)していました。また、山道の急なカーブではガードレールに突っ込む車も見られました。
先週に引き続き、雪に見舞われた箱根町ですが、街の人からは「子供たちも、もっと積もると思って楽しみにしていたけど、10日ほどではなかったので」との声が聞かれました。
東京都内でも、13日は一時、雪がちらつくところはあったものの、結局、都心などでは、雪は積もりませんでした。
3連休あけ、心配された交通機関への影響はありませんでした。しかし、通勤客からは、「今、感染者数減ってはきていますけど、まだまだ多い状況なので、(まん延防止等重点措置)延長で妥当かなと思います」との声が聞かれました。
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東京では14日、新たに1万334人の感染を確認。6日連続前の週の同じ曜日の人数を下回る中、東京など13都県で「まん延防止等重点措置」の延長初日を迎えました。
そして、そのひとつ、千葉県の市川市にある道の駅では、14日は雪の影響で入荷が少なかったそうですが、地元の野菜などが人気です。
お客さん
「ここは地元の野菜があるので、寄ってみようかみたいな。用がなければ出かけない」
「表に出たついでに、一番近いのでこちらに伺いました」
もともと買い物感覚で訪れる地元客が多い道の駅ですが――
道の駅いちかわ 麻生岳人駅長
「まん延防止措置が延長になったということで、遠くからいらっしゃる方は、比較的少なくなっちゃっていると思っております」
地元の魅力を伝えるのも、道の駅の大事な役目。まん延防止措置が来月6日まで延長されたことで、遠方からの客がますます離れてしまわないか心配しています。
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今月20日にまん延防止等重点措置の期限を迎える大阪府。措置の延長か緊急事態宣言を要請するのか、14日、吉村知事が下した判断は、まん延防止措置の延長は必要としながらも、新規感染者数に減少傾向が見られるため、宣言の要請については現時点で見送りました。
大阪府 吉村知事
「感染状況をもう少し見極めた上で、判断したいと思っています」
そして、“病床ひっ迫”を防ぐため重要だと話したのが、重症化しやすい高齢者への対応です。
吉村知事
「高齢者の方をどうお守りするか、ここに尽きる」
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東京・大手町にある新型コロナワクチンの大規模接種会場では、基礎疾患があるため、「早めに打ちたい」と3回目のワクチン接種に訪れた人がいました。
60代
「もともと気管支ぜんそくもっているので、重症化したらいやだなと」
60代
「高齢者が重症化と亡くなる人でしょ。(自分が)持病を持っている人、おデブちゃんにひっかかるので」
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東京・世田谷区にある「特別養護老人ホーム」。入所者のほぼ全員に何らかの基礎疾患があるといいますが、重症化リスクのある高齢者ですら、“たらい回し”にされる現実がありました。
特別養護老人ホーム「博水の郷」 介護課 山本伸秀課長
「救急搬送で体調悪くなって、運ばなきゃいけない時に、救急車呼んでも、10件、20件病院から断られて、なかなか搬送できないのは、最近結構あることなので」
施設では職員が週に1回PCR検査を行い、食堂など、入居者が集まる場所を1時間に10分ほど換気するなど、感染対策を行っています。
とはいえ、例年より寒い日が続く今年の冬、高齢者の健康をどう守っていけばよいか、“感染対策”と“寒さ対策”の両立に頭を悩ませています。
山本課長は「実際に利用者さんからも、『寒いから閉めて』 という訴えがあったりはあるので、どうしてもということであれば、閉めさせていただいて、別のところを開けたりとか、工夫はさせていただいています」と話していました。