熱中症と感染対策 “マスク不要”の基準受け対応は…
徐々に暑さが厳しくなる中、政府は屋外で距離がとれない場合でも、会話がほとんどない場合はマスクを着けなくてもよいという見解を示し、マスクを外す人も出てきています。学校では、長く続いたマスク生活と熱中症対策との間で気を使う場面が増えそうです。
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東京では23日も強い日差しが照りつけ、最高気温が26.1℃と、2日連続の夏日を記録しました。
お台場にあるスケートボード施設には子供から大人まで多くの利用者が訪れていました。マスク着用は任意だといいますが、利用者からは…
利用者
「暑い」
利用者
「いいですね、マスクない方が。きょうは気持ち悪くなっちゃって外しました」
猛暑が予想されることしの夏。“マスク着用”による熱中症が心配されています。
23日の東京の感染者は2025人と、先週よりも減少する中、政府は“マスクをする必要がない場面”について、屋外で2メートル以上の距離を確保できる場合や、会話がほとんどない徒歩での通勤時など、明確化しました。
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集団生活を送る小学校ではどういった対応がとられているのでしょうか。東京の西東京市立東伏見小学校を取材しました。
記者
「多くの児童が登校してきていますが、みんなマスクを着けています」
距離を確保できていればマスクは不要ですが、多くの児童がマスクを着けて登校していました。
体育の授業では、文部科学省のガイドラインに沿って、4月からは距離をとりながらマスクを外して行うようになっていました。
6年生
「(前は)息苦しくなったりして大変だったけど、今はマスクを外せるようになったので、いっぱい動けるようになったので、よかったです」
6年生
「やっぱりコロナの感染も心配ですが、外さないと熱中症も心配ですし」
その一方で…
6年生
「(感染状況が)ちょっと落ち着いてきてるけど、また起こったら嫌だから外さないようにしています」
6年生
「マスクが体の一部みたいになって、マスクをしてないと恥ずかしくなって」
2年以上続くコロナ禍で“マスクを着けることが日常”となった学校生活。休み時間で遊ぶときなど、屋外でもマスクを外さない児童も多いといいます。
西東京市立東伏見小学校 佐々木敏幸校長
「熱中症や体の不調があってはいけないので、子供たちにマスクを外すかどうか選ばせるというよりも、場合によってはマスクを外させる指導をしております」
今回の政府の発表で、特段、学校生活が変わることはないとのことですが、引き続き感染対策と熱中症対策を両立していくということです。
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こうした中、“脱マスク”に動き出した企業もありました。
ベター・プレイス 北井菜実子さん
「個室ブースになります」
オフィスの一角に設置されていたのは、オンラインでの商談や面接などが行える個室ブースです。魅力のひとつが40秒に1回、外の空気と入れ替えるという換気扇です。そのため“マスクを外して”仕事ができるのです。
ベター・プレイス 北井菜実子さん
「対面と同じような効果を出すことができます」
表情が見えることにより、コミュニケーションがとりやすくなったおかげか、この会社では商談数も伸びてきているといいます。今後もブースを増やすことを検討しているということです。