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震災につけ入り――「ブルーシート」を高額販売、自称ボランティアが「高級みかん」窃盗 「義援金詐欺」にも注意…対策は?

2024年1月9日 8:31
震災につけ入り――「ブルーシート」を高額販売、自称ボランティアが「高級みかん」窃盗 「義援金詐欺」にも注意…対策は?
能登半島地震の被災地で、甚大な被害につけ入る犯罪が起きています。「ボランティア泥棒」や「ニセ業者詐欺」、「義援金詐欺」などがあり、被災者らの不安を高めています。支援する側にも注意が必要です。これらから身を守るための対策を考えます。

■盗難が心配で…車中泊する被災者も

有働由美子キャスター
「今も(被災地の)皆さんは本当に大変な思いで過ごされていますが、その被災地では信じられないことが起きています」

「5日に石川・志賀町で取材中、被災した住宅にブルーシートを張っている方がいました。空き巣防止の対策だといいます。『誰も入らないように。火事場泥棒って多いじゃないですか。金目の物はないんですけど、(この家は)親の形見なもんで』と話していました」

「『避難している間に空き巣に入られた』という話が複数あるということで、中には盗難が心配で家の前を離れられないと、一家で車中泊をしている方もいました。本当に許せない、と憤りを感じました」

小野高弘・日本テレビ解説委員
「震災につけ入る犯罪が起きています。被災地では『ボランティア泥棒』や『ニセ業者詐欺』、支援する側を狙った『義援金詐欺』などです」

■ボランティア泥棒で自称大学生を逮捕

小野委員
「ボランティア泥棒では、自称大学生がボランティアをかたって石川・輪島市へ。住宅に侵入し、高級みかんを盗んだ疑いで逮捕されました。この最中に何をやっているのでしょうか。石川・七尾市の宿泊施設では、客の荷物が盗まれるといったこともありました」

■ニセ業者がブルーシートを販売か

小野委員
「業者を装った詐欺については、富山・高岡市で業者を名乗る人物が『国から要請を受けました』と、ブルーシートを高額で売りつけようとしたといいます」

有働キャスター
「志賀町でも、似たような話を聞きました。車に『支援者』という札を貼っていて、それらしい格好をして『ブルーシートを配っています』と言われ、受け取ったら『3万円(です)』と言われたそうです」

「一度そういう情報があると、本当の支援というのも、躊躇(ちゅうちょ)して怖くて、受け取れなくなるという話も聞きました」

■過去にも「高額な契約」迫った例

小野委員
「被災した中でさらに不安が高まりますよね。こういったことは過去にも起きています。被災地にやってきて、『屋根や外壁を無料点検します』と言って点検した後、『このまま放置すると雨漏りします、倒壊します』と高額な契約を迫った例があります」

有働キャスター
「対策はどうしたらいいのでしょうか?」

小野委員
「業者が訪問してきた際には、社員証などを確認することです。そして、不安だと思ったらきっぱり断るということです」

■支援する側も…PayPayが注意喚起

小野委員
「気を付けるのは支援する側も同じです。地震の後、SNSで被災地の住所とともに『今後の資金を寄付していただけると幸いです』と決済サービスの二次元コードのリンクを付け、寄付を呼び掛ける投稿がありました。ただ、住所を調べたら存在していませんでした」

「PayPayは、支援する際は相手を十分確認して、怪しい場合は絶対にやり取りをしないよう注意を呼び掛けています」

有働キャスター
「こうした情報も、できれば被災地の皆さん同士で『注意しましょう』と声を掛け合っていただけるといいと思います。被災地に知り合いがいて、電話やメールで伝えられるという方は、電波状況などもありますので、可能な範囲で伝えていただければと思います」

(1月8日『news zero』より)

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