【全文】令和7年天皇陛下のご感想 自然災害や物価上昇に苦労した人々を案じ 新しい年を「希望を持って歩んでいくことのできる年」に
天皇陛下は、新年を迎えるにあたり、感想を文書で寄せられました。この1年を振り返り、能登半島地震などの自然災害や物価上昇などで苦労した人々を案じるとともに、人々が互いに支え合い困難を乗り越えられるよう願われました。
また、戦後80年の節目を迎えるとして、平和な世界を築くために、互いの違いを認め合い力を合わせていく大切さに触れられました。「新しい年が、我が国と世界の人々にとって、希望を持って歩んでいくことのできる年となることを祈ります」とつづられた感想の全文を紹介します。
【令和7年 天皇陛下の御感想(新年に当たり)】
昨年は、年初の能登半島地震を始め、台風や豪雨などによる災害が各地で発生したほか、物価の上昇などもあり、多くの人にとって御苦労の多い年であったことと思います。困難を抱えている人々のことを案じると同時に、そのような人々のため、また、社会のために地道に活動に取り組んでいる人も多いことをうれしく思っています。今年も、人々がお互いを思いやり、支え合いながら、様々な困難を乗り越えていくことができるよう願っています。
今年は、戦後80年の節目を迎えます。終戦以来、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられた一方で、現在も戦争や紛争により、世界各地で多くの人の命が失われていることに深い悲しみを覚えます。平和な世界を築いていくために、人々がお互いの違いを認め合い、共に手を携えて力を合わせていくことの大切さを感じます。
新しい年が、我が国と世界の人々にとって、希望を持って歩んでいくことのできる年となることを祈ります。