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【解説】なぜ?松山城近くで土砂崩れ…3人の捜索続く 復旧工事と崩落の関係は 降り続く雨で“道路に亀裂”も

2024年7月12日 19:38
【解説】なぜ?松山城近くで土砂崩れ…3人の捜索続く 復旧工事と崩落の関係は 降り続く雨で“道路に亀裂”も

12日未明に愛媛県松山市で土砂崩れが発生しました。少なくとも住宅1棟が押しつぶされ、3人が行方不明になっています。現場のすぐ近くに住む南海放送の社員の中継を交えながら、今回の土砂災害についてまとめます。

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山崎誠アナウンサー
「まず、松山市についてみていきます。松山市は海と山に囲まれていますが、今回は市の中心部、松山城がある山の斜面で土砂崩れが起きました」

山崎アナウンサー
「崩れたのは黄色で示したエリアです。高さ約100m、幅50mにわたり崩れたということです」

「写真を拡大すると、山のすぐ下には住宅やマンションが立ち並んでいますが、12日の映像を確認すると、住宅が土砂で完全に押しつぶされているのがわかります」

山崎アナウンサー
「この土砂崩れで、この家の住人の90代男性と80代女性、40代男性の3人が行方不明とみられていて、いま(12日午後5時時点)も救助活動が続けられています」

「なぜ土砂崩れは起きたのでしょうか。原因はまだわかっていませんが、崩れた付近ではある工事が行われていました」

山崎アナウンサー
「その場所は、土砂が崩れた上の方…ブルーシートがかかっている松山城の天守閣のそばです」

「ここは災害時などに緊急車両が通る道路が整備されている場所で、擁壁(ようへき)と呼ばれる斜面が崩れるのを防ぐ壁があります」

山崎アナウンサー
「しかし松山市によると、去年の7月の大雨の影響で、その擁壁が傾いてしまい、その復旧工事が今月2日から始まっていました」

「ただ、6月下旬から降り続く雨で擁壁がさらに傾いたということです。当時、緊急車両道には長さ約10メートルの亀裂ができ、斜面側に20センチほど路面が沈み込んでいたということです」

「そのため市は、今週火曜日(9日)までに、復旧が必要な部分の擁壁をすべて撤去していました」

山崎アナウンサー
「また、松山城周辺のハザードマップを確認すると、押しつぶされた住宅は、松山城がたつ山の斜面のほとんどが赤色の『土砂災害特別警戒区域』に指定されています」

「松山市では12日朝までの48時間で200ミリ以上と、7月の1か月分に相当する雨が降っていました。当時、大雨注意報は出ていましたが、警報や土砂災害警戒情報は発表されていませんでした」