まん延防止解除も観光地に明暗 離島は客の戻り遅く…
東京で24日に確認された新型コロナウイルスの感染者は8875人で、21日ぶりに前の週の同じ曜日を上回りました。まん延防止等重点措置が解除され、観光を支援する“県民割り”が続々と始まっていますが、早くも明暗がみえています。
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24日、東京・新宿区の飲食店「四ツ谷 魚一商店」の店内は、お昼時、満席となっていました。
「長い間お休みさせていただいてありがとうございます」
店に活気が戻るのは、約2か月ぶりのことだといいます。
四ツ谷 魚一商店 吉崎正博店長
「“まん延防止”の期間は、店は休業しておりました、全店。きのう(23日)から営業を再開しております」
再開初日は、常連客が多く訪れたという「四ツ谷 魚一商店」。平日は午後11時まで営業するものの、“リバウンド警戒期間”として、都が協力を求める1グループ4人まで、2時間以内での利用に従っているといいます。
そのため、吉崎店長は「(解除後)売り上げがもとに戻るのかどうか、お客様がもとに戻ってくるのかどうか、そういうところが一番心配ですね」と、休業や時短に応じた協力金もなくなった今、これからの営業に不安をのぞかせていました。
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まん延防止の解除を受け、期待が高まっているのが観光地です。千葉県館山市の「館山シーサイドホテル」では、ゴールデンウイークを中心に予約は好調だといいます。
館山シーサイドホテル・茂呂保夫支配人
「ゴールデンウイークの予約も(5月)3日を中心にご予約いただいている部分が大きいですね」
この流れに“追い風”となりそうなのが、24日から始まった「千葉とく旅キャンペーン」いわゆる“県民割”です。
千葉県民に限り、1泊あたり最大5000円が補助されるこの制度。「館山シーサイドホテル」にも早速、予約が入りました。
館山シーサイドホテル・茂呂保夫支配人
「3件ですかね。平日の予約を中心に、客室の稼働が良くなればと思っております」
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一方、観光地の中でも客の戻りが遅いのが離島です。
オーシャンブルヴァード・加藤太朗代表
「第7波や次の新しい株の流行を懸念されている方がいるので、様子を見ながらというのが多いですね」
都心から南に約300キロの伊豆諸島の八丈島で、ホエールウォッチングなどのアクティビティーを提供する「オーシャンブルヴァード」では、予約の多くは直前に入っていて、ゴールデンウイークなど先の予約は埋まっていないということです。
また、離島特有の懸念もあります。
オーシャンブルヴァード・加藤太朗代表
「医療脆弱(ぜいじゃく)地域ですし、年配の方も非常に多い」
島民にはお年寄りも多く、医療体制が十分とはいえないため、感染対策をしっかりして、観光に来て欲しいということです。