ジャニーズ社長が動画公開…ファン「事の大きさがわかった」 “性加害問題”で
ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川さんの性加害問題について、事務所のトップ・藤島ジュリー景子社長が動画で謝罪しました。ジュリー社長は書面でも「被害を訴えている方々と誠実に向き合う。それをやらずして私たちに未来はない」と公表しました。
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ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長の動画を見た街の人は――
会社員(50代)
「今までジュリーさんって顔は見たことがないので、それ(動画)出したんだってびっくり」
ジャニーズファン 会社員(20代)
「今まで(顔を)出していなかったので、事の大きさがわかった」
ジャニー喜多川さんのめい・藤島ジュリー景子社長は動画の中で、「株式会社ジャニーズ事務所・代表取締役社長・藤島ジュリーでございます」とあいさつしました。
ジャニーズ事務所 藤島ジュリー景子社長(公開された動画)
「この度は創業者・ジャニー喜多川の性加害問題について、世の中を大きくお騒がせしておりますことを心よりおわび申し上げます」
1分9秒にわたる動画で4回頭を下げ、性加害問題について謝罪しました。
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2019年にこの世を去ったジャニー喜多川さん。今年3月、イギリスのBBCが放送した“あるドキュメンタリー”が大きな反響を呼びました。日本版のサイトでも公開された「日本ポップス界の『捕食者』」というタイトルで、ジャニーさんの“性的虐待疑惑”が報じられたのです。
4月には、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトさんが、“ジャニーさんから性的被害を受けた”と主張しました。
元ジャニーズJr. カウアン・オカモトさん(4月の会見で)
「合計で15回~20回ほど、ジャニーさんから性的被害を受けました」
「ジャニーさんには、個人的には感謝の気持ちを今も持っています。一方で、ジャニーさんが当時15歳の僕やその他のジュニアに対して性的行為をしたことは、悪いことだと思っています」
一連の騒動を受け、これまでジャニーズ事務所側は見解を発表してきませんでしたが、14日夜にジュリー社長自らが語る動画が公開されたのです。
ジャニーズ事務所 藤島ジュリー景子社長(公開された動画)
「大変、遅くなりましたが、各方面よりいただいていた質問に対して、このあと書面にて回答させていただきます」
その書面では、「なぜ、すぐに会見を行わなかったのか?」という質問に対して、ジュリー社長は「まずは事実を確認し、責任を持って対応すべきだと考えました」と回答し、事実確認や対応策に時間を要したとしました。
では、“性加害”は事実なのか。
ジュリー社長の回答
「当然のことながら、問題がなかったとは一切、思っておりません。一方で、当事者であるジャニー喜多川に確認できない中で、私どもの方から個別の告発内容について、『事実』と認める、認めないと一言で言い切ることは容易ではなく…」
その上で、「臆測による誹謗(ひぼう)中傷等の二次被害についても、慎重に配慮しなければならない」などとも回答していました。
「そもそも、性加害について事務所やジュリー社長は知らなかったのか?」という問いには、「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」と回答しました。
過去には、ジャニーさんのセクハラ報道などを巡り裁判も行われましたが、ジュリー社長は、「ジャニーさんとその姉のメリーさんの2人以外は、重要な情報を知ることのできない体制が恒常化していたことが問題だった」としています。
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回答を見たジャニーズのファンはどう思ったのでしょうか。
ジャニーズファン 会社員(20代)
「今のジャニーズ事務所としてどういうふうになっているのか、心配と不安しかない」
ジャニーズファン 会社員(20代)
「あまり知りたくないなと思って、見てはいないです」
目を背けたくなるファンも多いようです。
ジャニーズ事務所は今後、社外取締役を迎え、経営体制の見直しや外部の相談窓口を設置するといいます。
ジュリー社長の回答
「被害を訴えておられる方々などに対しては、誠実に向き合ってまいります。それをやらずして、私たちに未来はないと考えております」