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動きやすい防護服で一時帰宅 福島・田村市

2011年5月22日 21:55
動きやすい防護服で一時帰宅 福島・田村市

 福島第一原子力発電所から20キロ圏内に入る福島・田村市の一部地区で22日、避難している人たちの一時帰宅が行われた。

 一時帰宅が行われたのは「警戒区域」の田村市都路町で、76世帯130人が参加した。住民たちは体育館で線量計の使い方などを聞いた後、今回から上下別々で動きやすくなった防護服に着替えた。これは、福島・川内村などの一時帰宅に参加した住民から「蒸し暑くて動きにくい」との声が上がったため。

 22日は雨となったが、熱中症を防ぐため、保冷剤も渡された。また、持ち出し品の袋は、中が見えないように黒い袋に改善されている。

 2時間の帰宅を終えた住民は体育館でスクリーニング検査を受けたが、放射線量は多い人でも1マイクロシーベルトで、除染が必要な人はいなかった。

 住民からは「放射線量が少ないのに、なぜここまで大がかりにするのか」「定期的に自宅に帰ることができるようにしてほしい」といった声が上がっている。