×

藤井聡太七冠 「王位」防衛は… 前人未到の“八冠”へ向け負けられない戦い

2023年8月16日 18:13
藤井聡太七冠 「王位」防衛は… 前人未到の“八冠”へ向け負けられない戦い
将棋の王位戦第4局は2日目を迎えた16日も熱戦が繰り広げられています。藤井聡太七冠はこれに勝てば王位のタイトルを防衛します。前人未到の“八冠”達成へ向け、負けられない戦いです。

   ◇

「おはようございます」

16日午前9時前。羽織姿で佐々木大地七段が待つ対局室に入った藤井聡太七冠(21)。15日から佐賀県で行われている王位戦七番勝負、第4局です。

「封じ手は後手・藤井王位、『5五飛車』です」

封じ手が開封され、対局が再開されました。藤井七冠にとっては、“前人未到の大記録”へ向け負けられない大一番です。

将棋界八大タイトルの中の実に7つを保持する藤井七冠。王位戦は3連勝中で、防衛には“王手”をかけています。残すタイトルは「王座」です。「王位」を防衛することができれば、いよいよ「八冠」をかけ、永瀬拓矢王座に挑むことになります。

これまで幾度となく、八冠への意気込みを聞かれた藤井七冠ですが、「名人」を獲得し、七冠を達成した時は…

藤井聡太七冠(七冠達成時の会見、6月)
「(八冠は)現時点では、まだまだとても遠いものなのかなと。少しでもそこに近づくことができるように、なんとか頑張れたらと思っています」

そして、7月にも…

藤井聡太七冠(「棋聖」防衛会見、7月)
「そういったことを期待していただいていることはうれしく思うんですけど、自分としてはそれほど意識していなくて」

八冠を意識するそぶりは見せていません。

しかし、いやが応でも期待してしまうのが将棋ファン。東京・渋谷区にある通称“将棋神社”には、藤井七冠の勝利を祈願しにきた男性の姿がありました。御年82歳。21歳の藤井七冠の印象は…

「時代のスターだよね。すごいなぁと思ってね」

その姿に触発されたのか、男性は70年以上遠ざかっていた将棋を始め、最近「初段」を獲得したといいます。

「82歳にして1年の挑戦をさせていただいて」

有段者のみが手に入れることができる、藤井七冠の直筆署名が入った免状が今から楽しみだということです。

熱戦が続く「王位戦」。気になるのは、16日の対局を乗り切る、力の源“勝負メシ”です。藤井七冠が選んだのは、「佐賀牛シシリアンライス御膳」。ごはんの上に牛肉やタマネギ、レタスなどをのせた、佐賀のご当地グルメです。

注目の対局。勝敗は16日夜中に決まる見通しです。