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「南阿蘇鉄道」あす全線で運転再開 熊本地震から7年3か月…再開信じ「まんじゅう」作り続けた老舗店の思い

2023年7月14日 21:20
「南阿蘇鉄道」あす全線で運転再開 熊本地震から7年3か月…再開信じ「まんじゅう」作り続けた老舗店の思い

熊本地震の影響で、一部区間の運休が続いていた南阿蘇鉄道。復旧が進み、15日、約7年3か月ぶりに全線で運転を再開します。「news every.」の藤井貴彦キャスターが期待に胸を躍らせる地元を取材しました。

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藤井キャスターは14日、試運転中の南阿蘇鉄道に乗りました。トンネルを抜けると、現れたのは渓谷。阿蘇の雄大な大自然を走り抜けていきます。

南阿蘇鉄道は観光客だけでなく、住民にとっても“地域の足”として活躍していました。ところが、2016年の熊本地震で、南阿蘇村も震度6強の揺れに襲われました。線路は土砂に埋もれてしまい、南阿蘇鉄道は半分以上の区間で運休を余儀なくされたのです。

地震から1か月後、藤井キャスターは高森駅を訪れていました。

藤井キャスター(2016年5月)
「熊本地震の甚大な被害を受け、現在も復旧の見通しは立っていないということです」

列車は車庫に入ったまま動くことはなく、駅に人の姿はありませんでした。

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あれから7年3か月がたち、待望の復活に胸を高鳴らせる人がいます。

運休していた立野駅のすぐ目の前にあるまんじゅう店の4代目、高瀬大輔さんです。立野駅が開業した1916年以来、100年以上もこの場所で代々、まんじゅうを作り続けてきました。しかし、熊本地震で線路は寸断。客足も激減する中、それでも高瀬さんは、まんじゅうを作り続けました

ニコニコ饅頭 高瀬大輔さん
「地元の方が『まだ、がんばらなんばい』と言ってくれたので、それで奮起して。再スタートを切る気持ちで」

名物は「ニコニコ饅頭」(8個入り400円)。駅の名物として地元でも親しまれてきました。その、お味は…

藤井キャスター
「皮はしっとり、中はなめらかな“あん”で、おいしいな」

高瀬さんは列車の再開を信じ待ち続けていました。店内に置いていたのは、約1年前から数えているというカウントダウンボードです。

――どんな気持ちで15日を迎える?

ニコニコ饅頭 高瀬大輔さん
「まだ、ドキドキと不安も交錯するみたいな感じもあります」

全線開通まで、あと1日。観光地・阿蘇の未来をつなぐ希望のレールは15日、ついにつながります。