大工の仕事始め「釿始式」行われる 山口
山口・防府市の防府天満宮で5日、大工の仕事始めの儀式「釿始式(ちょうのはじめしき)」が行われた。
釿始式は、宮大工たちが「御用材」と呼ばれるヒノキの丸太を「木遣(きや)り唄」を歌いながら拝殿の前までひいて始まった。釿始式は毎年1月5日に開かれる大工の仕事始めの儀式で、今年一年の工事の安全を祈るとともに、木材の魂を鎮めるもの。
「釿(ちょうの)」は「手斧(ておの)」のことで、これが転じて「てうの」、さらに「ちょうの」となったといわれている。
宮大工たちは樹齢80年のヒノキの寸法を測ったり、印をつけたりする儀式を古式にのっとって進めていき、棟梁(とうりょう)がヒノキの3か所に釿を入れて木の魂を鎮めていた。
宮大工棟梁・嶋田相模さん「毎年させてもらい、気持ちも新たになるし、頑張ろう、みんなで元気にやっていこうと思う」
最後に、宮司や棟梁がヒノキに玉串をささげ、今年一年の安全を祈願した。