能登地方で震度3・海外津波はどう発表?
▼7日の午後6時ごろ
石川県能登地方を震源とするマグニチュード4点1の地震があり珠洲市などで震度3を観測。
今回の震源の深さは13キロと浅い地震でした。
この付近では2018年頃から地震回数が増加傾向にあり、2020年12月から活動が活発になっています。
去年1年間では震度1以上の地震が71回発生した場所。
▼13日
午後3時50分ごろには北海道十勝沖を震源とするマグニチュード4点6の地震があり震度3の揺れ。
この十勝沖は、これまでも大きな地震を起こしてきたプレート境界が近くにあって、地震活動が高い場所です。
先週の地震ニュースではアリューシャン沖、南米沖、インドネシアの3つのエリアは、繰り返し大地震がおきている事をご説明しました。
気象庁は実際に海外で大きな地震が発生するとどのようなオペレーションをするのでしょうか?まず日本の沿岸にどれくらいの高さの津波が来るのか?シミュレーションをおこなっているといいます。
地震の専門家、草野さんはつぎのように話します。
「シミュレーションをもとに津波が日本に来る途中のポイントでチェックをしています。そして実際に津波が日本に到達する2、3時間前に警報や注意報を発表する」
南米のチリ沖で津波がおきた場合、日本へは太平洋を渡って津波がやってきます。
その津波が伝播する途中にあるハワイの津波検潮所で観測される津波の高さとシミュレーションではじき出した予想をチェックする作業をおこなっている。
そのデータをもとに日本沿岸到達時の津波予想の補正もおこなっている。太平洋では途中に陸地が少なくこうした「答え合わせ」作業は大変だそうです。
インドネシア周辺など南から来る津波の場合でも途中の小さな島々にある検潮所の観測データを海外の防災機関と情報交換しながら活用しているということです。
日本沿岸の警報発表が2,3時間前という理由はナゼ?南米沖では1日かけて津波がやってきます。
ハワイのように途中のチェックポイントのデータも活用して出来るだけ津波の予測精度を上げたうえで警報や注意報を発表しています。
遠地地震による津波は第1波より、後ろからやってくる津波の方が高くなることがあり、長い時間津波の影響が続くのも特徴です。
海外の地震津波の場合は、警報解除まで時間がかかるため避難する時間も長くなります。
気象庁は日本に津波の影響が出そうな時、さらに途中のチェックポイントの観測データなどもふまえて記者会見を開いて、今後の見通しを国民に伝えます。
沿岸にお住まいの方は、そうした情報を見聞きしながら、避難時の準備や持ち出し品などの確認をして実際に到達の2、3時間前に津波警報が発表された場合にはすぐに行動出来るようにしておくことが大切です。
以上、「週刊地震ニュース」でした。