“関係よくなるシンボル”羽田-ソウル金浦便が約2年ぶり再開 観光地から期待の声
29日、羽田空港とソウルの金浦空港を結ぶ路線が、約2年ぶりに再開しました。ソウルでは羽田便の歓迎セレモニーが行われ、観光地からは期待の声が聞かれました。
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空の玄関口「羽田空港」で29日午前、ロビーに集まった人たちの目的を聞きました。
「韓国ソウルです。韓国に帰るのは3年ぶりですので」
「久しぶりの韓国で、すごくわくわくしてます」
29日から約2年ぶりに羽田と韓国・ソウルの金浦空港を結ぶ路線が再開されました。注目度は高く、羽田には韓国メディアも来ていました。
韓国メディア
「金浦と羽田空港の再開は、韓国と日本の関係がよくなるシンボルと思いますから」
また、韓国へ行く人がいれば日本へ来る人もいて、29日は、先月デビューしたアイドルグループBLANK2Yが羽田-金浦便で来日しました。当面は、日本航空や全日空など週8往復の運航ですが、7月以降は、状況を見ながら増便するということです。
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日韓の首都を結ぶ運航便がようやく再開されましたが、いま、韓国の観光地に日本人はいるのでしょうか。ソウルの繁華街・明洞を取材しました。
観光客は戻り始めていましたが、欧米などからばかりで日本人の姿は見られませんでした。お店で聞いてみても――
店員
「(日本人は)最近は1、2人くらい。もちろん残念です」
また、若者の街・弘大でも、6時間ほど探してみたものの、日本人観光客は見つけられませんでした。ビザ取得が必要なため、観光で訪れる人は少ないようです。
こうした中、29日午後2時半ごろ、金浦空港には羽田からの飛行機が降り立ちました。到着した乗客たちは、韓国の伝統衣装を着た人たちの歓迎を受けていました。
日本人観光客
「明洞中心に回りたいと思います。久しぶりなので食事楽しんで、街中散策楽しんで、いっぱい買い物してくる」
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一方、日本はどうなのでしょうか。以前は外国人観光客で賑(にぎ)わっていた浅草では29日午後、観光客はいるものの、外国人はまばらでした。浅草を“主戦場”とする人力車の会社も――
時代屋 藤原英則代表
「(外国人は)5パーセントもないんじゃないか。本当にちらほら、少人数みかける」
秋葉原でも、日本で働いている人や、留学生ばかりでした。
ワーキング・ホリデーで来日 ポーランド人
「時々、外国人もいるけど、(コロナ前と)比べたら少ない」
飲食店も同じ状況で――
一蘭広報 佐々木千沙子さん
「本当に、ほとんど外国人のお客様が来ない状況が続いています」
濃厚なとんこつスープと細麺がよく絡みあう一杯が人気の「一蘭」。コロナ前は韓国人も多く来店していて、客の9割が外国人という店舗もあったといいます。店内の注文用紙などは、韓国語に対応しています。
一蘭広報 佐々木千沙子さん
「『一蘭が好き』といってくださる方とても多いので、早くそういった方に日本で一蘭を楽しんでもらいたい」
羽田とソウルを結ぶ航空便の復活に期待を寄せています。