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山中教授「新たな苦労、緊張の始まり」

2014年9月13日 0:38
山中教授「新たな苦労、緊張の始まり」

 ノーベル賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授が開発した万能細胞「iPS細胞」から作られた組織を患者に移植する、世界で初めての臨床手術が12日に神戸で行われた。手術は患者の目の網膜にiPS細胞から作られた組織を移植するもので、手術は無事に成功した。

 これを受けて山中教授が12日夜に会見を開き、医療の革新へとつながる一歩にコメントした。

 山中教授「手術が無事に終わったことにつきましては非常にほっとしました。私たちは(iPS細胞を)作る側、高橋先生は使う側という分担であったのですが、一番強い連携を行って、今日の日を迎えることができた」

 山中教授は、安堵(あんど)感と今回の手術に携わったチームとの絆を強調した。その一方で、今後の臨床研究については-。

 山中教授「臨床研究の始まりでありますから、これから1年以上ですね、新たな苦労の始まりというんですか、緊張の日々の始まりだなとも感じました。まだ、第一例が行われただけであります。できるだけ効率よく、早く進めたいのは事実ですが、しかし焦ることなく、慎重にデータを積み重ねていく必要があると思います」