原子力規制委員会の田中俊一委員長が、再稼働第１号となる可能性が高い鹿児島県の川内原発を視察し、九州電力の安全対策への取り組みを評価した。

　原子力規制委員会の田中委員長は２０日、薩摩川内市にある川内原発の安全対策を初めて視察。九州電力の職員から、重大事故が起きた時に原子炉を冷やすためのポンプ車や、津波から施設を守るための対策などについて説明を受けた。

　田中委員長「かなり前向きに我々の要求を受け止めてもらっているし、現場の人たちの取り組みや顔つきも違ってきているのでは」

　田中委員長は、安全対策への取り組みを評価する一方、「１００％安全だと言ったとたんに安全のレベルを高める努力ができなくなる」として、「科学技術に１００％安全はない」と強調した。

　九州電力は適合審査に必要な書類を再提出することにしていて、再稼働するのは、来年の春以降となる見通し。