×

犯人検挙の決め手!千葉県警「似顔絵」講習

2015年2月7日 19:36
犯人検挙の決め手!千葉県警「似顔絵」講習

 去年、群馬県前橋市で夫婦が襲われる事件が起きた際に警察が作成した似顔絵は容疑者逮捕のきっかけとなった。犯罪捜査で重要な役割を果たす似顔絵。その技術はどうやって培われているのか、取材した。

 4日、千葉県警本部の会場の中には約30人の現役捜査員たちが集まり、講習会が行われていた。

 「もうちょっと描き込むとね、スポーツ刈りに見えるかなって思います」-似顔絵の技術を教える鑑識課・落合弘美警部補(53)の指導に捜査員たちは熱心に耳を傾けていた。被害者や目撃者の記憶だけが頼りの似顔絵には高い技術が求められるため、定期的に講習が行われている。この日に行われたのは、ペアを組んでの実戦練習。目撃者役の捜査員から犯人の特徴を聞き出して似顔絵を描いていく。

 目撃者役「(犯人は)まじめそうなサラリーマンみたいな感じで」

 捜査員役「スーツ?」

 目撃者役「そうですね」

 (実は、女性が話しているのは似顔絵を描いている男性の特徴だが、本人はそのことを知らない)

 捜査員役「(目の感じは)アーモンド形とか」

 目撃者役「目の形は…」

 捜査員役「ぱっちりなんですよね?二重?」

 -約20分かけて似顔絵が完成。

 落合警部補「犯人はですね、実は皆さんが知っている方です」

 捜査員役「……」

 目撃者役「(あなたが)犯人です」

 捜査員役「えっ!マジっすか!?全然気づかなかったですね。絵の方がずいぶんイケメンだなと思って」「(Q.似顔絵の難しさは?)聞き取る技術っていうのが難しいですね。相手によって感じる部分が全然違うので」

 落合警部補「誰かが見て『あっあの人だ』ってわかる特徴が描けること。本当にうまい絵を描いても特徴が出せなければ意味がないので、“聞き出す力”“それをイメージする力”“画面に描き出す力”これがないと似顔絵は描けない」

 犯人検挙につなげるため、捜査員たちの努力は続く。