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PC操作ミス「優先順位」低い患者に腎移植

2015年3月6日 1:23
PC操作ミス「優先順位」低い患者に腎移植

 日本臓器移植ネットワークは5日夜、今月2日に脳死の人が提供した腎臓を誤って優先順位が低い患者に移植したと発表した。

 腎臓移植では、年齢や待機している日数などの条件に加えて、臓器を提供する側と白血球の型が近い患者が優先して選ばれる。しかし今月2日の事例では、ネットワークの職員のパソコン操作のミスで、白血球の型が合うかどうかを判定せずに患者を選んだため、本来は優先順位の低かった10代の女性が選ばれたという。心臓や肝臓などと違い、腎臓では白血球の型が遠いと拒絶反応が起こるリスクが高いとされているが、移植を受けた女性の状態は今のところ安定しているという。

 臓器移植ネットワークでは、本来、移植の優先順位がトップだった男性、実際に移植を受けた女性の両親、さらに腎臓を提供した人の家族にも謝罪した。今後は職員の研修などを通じて再発防止に努めると話している。