川内原発運転差し止め 仮処分申し立て却下
再稼働第1号の可能性が高い川内原発(鹿児島・薩摩川内市)について、鹿児島地裁は22日午前、運転差し止めの仮処分の申し立てを却下した。
仮処分を申し立てていた住民たちは「原発で想定される最大の揺れ『基準地震動』が小さすぎ、安全性が確保されていない」と主張していた。これに対し、鹿児島地裁は「原子力規制委員会が示した新たな規制基準への適合性判断に不合理な点は認められず、安全性は確保されている」として、住民側の申し立てを却下した。
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薩摩川内市民からは「近くに原発があるというのは不安です」「地元企業のことを考えれば再稼働を待っていますから、妥当だと思います」といった声が聞かれた。
九州電力は「妥当な決定」としていて、これまで通り7月の再稼働を目指す方針。一方、住民側は福岡高裁宮崎支部に即時抗告する方針。
原発の運転差し止めをめぐっては、福井地裁が先週、高浜原発について再稼働を認めない仮処分決定を出したばかりで、判断が分かれた形になった。