周辺の簡易宿泊所 6割超が違法建築の疑い
神奈川県川崎市で簡易宿泊所2棟が全焼した火事で、市が周辺の簡易宿泊所に立ち入り検査を行った結果、6割以上で違法建築の疑いがあることがわかった。
簡易宿泊所「吉田屋」など2棟が全焼し、9人が死亡した火事を受け、川崎市は21日までに川崎区内の簡易宿泊所49棟に緊急の立ち入り検査を行った。吉田屋は2階建てと申請していながら実質的には3階建てで、吹き抜け構造になっていたことがわかっているが、市の立ち入り検査の結果、6割以上にあたる32棟でも実質3階建ての吹き抜け構造になっていたという。
3階建て以上の宿泊施設は建築基準法で鉄筋コンクリート造りにするなど「耐火建築物」とすることが義務づけられているが、実質3階建てだった32棟は「耐火建築物」になっていなかったということで、市はこれらの宿泊所が違法建築にあたる可能性があるとして、今後、判断するとしている。