地権者理解進むよう「誠意ある対応」求める
福島第一原発の事故で、避難が続いている福島県の大熊町と双葉町の町長が28日、環境省を訪れ、中間貯蔵施設の建設について地権者の理解を得られる取り組みを進めるよう政府に求めた。
大熊町・渡辺利綱町長「環境省の誠意ある対応がなされない限り、町民の理解を得ることは難しい」
政府は、福島県内の除染で出た土などを保管する「中間貯蔵施設」を、大熊町と双葉町にまたがる約16平方キロメートルの敷地に建設する計画で、これまでに福島県と両町が「施設を受け入れる」と表明し、今年3月から除染で出た土を運び入れる作業が始まっている。しかし、2300人以上の地権者との用地取得交渉は、ほとんど進んでおらず、環境省からまだ連絡を受けていない地権者もいるという。
28日、環境省を訪れた大熊町と双葉町の町長は、政府に対し、地権者の理解が進むよう、「誠意ある対応」を求めた。これに対し、望月環境相は、「今後職員をさらに増やした上で、一層丁寧な説明を行っていく」と答えた。