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ハンセン病資料を収集 生前の男性の写真展

2015年6月12日 22:24
ハンセン病資料を収集 生前の男性の写真展

 東京・東村山市の国立ハンセン病療養所「多磨全生園」の図書館で資料を収集していた男性が去年、亡くなった。男性の日常を撮影した写真の展示が都内で開かれている。

 12歳のときに、多磨全生園に入所した山下道輔さん。かつて所内にあった「ハンセン病図書館」で40年以上、ハンセン病に関する資料の収集に携わってきた。去年、小細胞肺がんのため85歳で亡くなった。

 写真展では、山下さんが黙々と資料を整理する姿や、部屋などでくつろぐ姿の写真など32点を展示している。撮影は、写真家の黒崎彰さん。撮影のため多磨全生園に通い、山下さんと親しくなり、ほぼ毎週通った。一緒に旅行したり、時には、作業を手伝ったりもした。

 写真展を訪れた人「多くの方がまた見て、考えるようになっていけばいいんじゃないかな」

 黒崎彰さん「(ハンセン病の歴史・資料を)彼がすべて集めた事実はあるので知ってほしいこと。生ききった人の人生を見ていただければうれしい」

 また、山下さんが過ごした多磨全生園をリアルに感じてもらおうと四季を撮影した27点も展示されている。

 「写真展『多摩全生園と道輔さん』2001~2014」は、今月25日までの平日と20日、21日に東京・港区の日本財団ビル1階ロビーで開かれる。また、22日の「らい予防法による被害者の名誉回復及び追悼の日」は、午後8時まで開場する。