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“大麻で検挙”高い水準「若年層の乱用拡大に歯止めきかない」政府が危機感

2023年8月8日 19:26
“大麻で検挙”高い水準「若年層の乱用拡大に歯止めきかない」政府が危機感

日本大学アメフト部の寮から覚醒剤と大麻が見つかった事件も起きていますが、昨年、薬物事件で検挙された人数は2021年より減る中、大麻をめぐって検挙された人数は過去最多だった2021年に次ぐ高い水準だとして、政府は「特に若年層での乱用拡大に歯止めがきかない状況」と危機感を強めています。

厚生労働省が、8日の薬物乱用対策推進会議で公表した「五か年戦略」の総括資料によりますと、昨年、薬物をめぐって警察や厚労省などによって検挙された人数は1万2621人で、2021年よりも約12.4%減りました。

そのうち、覚醒剤での検挙人数は6289人で、2021年より21.1%減り、7年連続で減っているということです。

一方、大麻での検挙人数は5546人で、過去最多だった2021年よりは237人、4.09%減ったものの、過去2番目に多く、依然として高い水準です。

政府はこれまで、薬物乱用の危険性、有害性を伝える読本の配布、インターネット広告、SNSへの啓発動画掲載などを行ったほか、薬物乱用者への治療と社会復帰支援、海外からの密輸を防ぐための水際対策などを行ったと報告しましたが、「『大麻乱用期』の渦中にあると言え、特に若年層における乱用の拡大に歯止めがきかない状況にある」と危機感を強めています。