なぜ? 4月開校予定も…小学校の「新校舎」完成が間に合わず 校長が子どもたちに謝罪 岐阜・中津川市
4月に開校予定の岐阜県の小学校で、新校舎の完成が間に合わない事態となっています。総事業費は約30億円。今月末に完成する予定で、4月から289人の児童が新しい校舎で学ぶ予定でしたが、いまだに建設工事が続いています。一体どういうことなのでしょうか。
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岐阜県中津川市で4月に開校予定の新しい小学校。その完成予想図では、ところどころに木が使われ、ぬくもりを感じるあたたかな内装や、天井が高く、明るい日差しが差し込む造りになっています。総事業費は約30億円。今月末に完成する予定で、4月から289人の児童が新しい校舎で学ぶ予定でした。
ところが、足場が組まれ、新校舎の建設工事がいまだに続いていました。あと数日で完成するとは思えません。一体どういうことなのでしょうか。
市の担当者に話を聞くと、当初開校を予定していた4月に校舎の建設が間に合わないというのです。
中津川市教育委員会 伊藤英樹さん
「4月の開校が間に合わないというのは、2月7日の時点ではっきり分かったことです」
現在、少子化が深刻な中津川市では、小学校の閉校が続いていました。そんな中、3つの小学校が今年度で閉校。新しい学校に統合し、289人の児童が1つの校舎で勉強するはずだったのです。なぜ、工事が遅れてしまっているのでしょうか。
中津川市教育委員会 伊藤英樹さん
「コロナ禍による工場の稼働不足とか、ロシアのウクライナ侵攻の影響で、世界的に原材料不足と高騰があり、現場への納入遅延が起きている」
さらには、現場での慢性的な人材不足なども影響しているといいます。
――子どもたちには、どのように説明した?
中津川市教育委員会 伊藤英樹さん
「全校朝会で学校長が説明し、新校舎に4月に入れないことについて、『ごめんなさい』と謝罪させていただきました」
突然のこの事態に街の人からは、「もうちょっと前に分かっていると思う。失礼だなと、建物があれば学校って始まるもんじゃない」という声も聞かれました。
中津川市では、予定通り3校を統合し、新しい校舎が完成するまでは、現在の福岡小学校の校舎を利用することになります。
新校舎の完成時期に関しては、未定だということです。