２１日午前、富山・富山市の街中に国の特別天然記念物に指定されているニホンカモシカが現れた。カモシカは捕獲され、山に放された。

　富山駅から２キロほど北側の千代田町周辺では２１日午前７時半頃からカモシカを見たという情報が警察に相次いで寄せられた。警察が駆け付けたところ、片側２車線の県道に面した住宅の裏庭で迷い込んだニホンカモシカを発見した。

　迷い込んだカモシカは体長１メートルほどで、５歳のメスとみられている。その後、県や富山市の職員も現場に駆け付け、獣医が麻酔の付いた矢を吹いた。カモシカは麻酔で眠ったところを無事に捕獲され、正午頃、富山市の山に放された。

　富山市の市街地にカモシカが出没したのは今年４月末からこれで３件目で、県は、カモシカが市内を流れる神通川を下ってきて迷い込んだとみている。