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【解説】あす10日 都心で大雪?備えること・凍結した路面で転ばない“コツ”とは

2022年2月9日 21:09
【解説】あす10日 都心で大雪?備えること・凍結した路面で転ばない“コツ”とは

10日は首都圏の広い範囲で大雪となるおそれがあります。最悪を想定して、備えは9日のうちにということで、役立つ情報をお伝えします。

■10日は雪の予想 交通への影響は?

9日夕方時点の予報では、10日は気温が低いため、平地でも雪のところが多くなりそうです。11日朝にかけて予想される雪の量は、多いところで、関東北部では10センチから20センチとなり、関東南部の平野部や東京23区では、5センチから10センチと、大雪になるおそれがあります。

鉄道や航空各社は、最新の運転・運航状況を確認するよう呼びかけています。JR東日本によると、「雪が積もった場合、倒木や架線の凍結などによって、首都圏各線で列車の大幅な遅れや行き先の変更、運休などが発生する可能性がある」ということです。

また、京王電鉄も、「雪の状況によっては、列車の遅れや運行本数の削減、運休の可能性がある」としています。

一方、空の便について、全日空は10日朝から夜にかけて、羽田空港発着の一部の便の欠航を発表しました。96便の欠航が決まっていて、約4800人に影響が出るとしています。

日本航空も10日から11日にかけて、「羽田・成田空港発着便に影響が発生する可能性がある」としています。

また、首都高速道路は「『計画的・予防的通行止め』を行う予定がある」と発表し、「雪が積もり始める前から、通行止めや入り口を閉鎖することがある」ということです。レインボーブリッジを含む11号台場線など、8路線での通行止めが予定されています。

先月、東京都心で10センチの雪が積もったのは記憶に新しいです。首都高では、都内で通行止めの対応が遅れたことなどから、最長14時間の立ち往生が発生していました。

そのため、今回は「計画的・予防的通行止め」を発表することで、ドライバーや事業者に早めの対応を促しています。

ネクスコ東日本やネクスコ中日本も、「一部区間で通行止めを行う可能性がある」としています。

■大雪への3つの備え 常に最悪を想定して準備を

先月の大雪では、当初、「多い所では3センチ」という予報でしたが、それを大きく上回り、驚くべきものでした。災害には空振りをおそれないで、常に最悪を想定して準備をした方がいいということで、「停電」「路面凍結」「食料」の3つの備えをお伝えします。

●停電の備え

今回はしめった雪が予想されるため、電線まで積もると電線が切れて、停電してしまうおそれもあります。この寒さで、もし停電したら大変です。暖をとれるもの、例えば「毛布」、「使い捨てカイロ」、暖かいものを食べるために「カセットコンロ」を用意しておくのもいいかもしれません。

●路面凍結の備え

なるべく不要不急の運転を控えるようにしてください。スタッドレスタイヤやチェーンなどを装着する対応もあります。

●食料の備え

雪が多く積もると、物流が滞って、コンビニやスーパーが品薄になることが、これまでの大雪ではありました。丸1日くらい家から出ないイメージをして、食料を買っておくといいかもしれません。

■雪が積もり凍結した時に「滑りやすい場所」とは

また、先月の大雪では、都内で転倒などによる事故やケガ人が相次いだことも覚えておいてください。東京消防庁によると、先月6日と7日の2日間で1376人が救急搬送されたということです。

しかも、今は新型コロナウイルス対応もあり、都内では救急車の出動率が9割を超えています。もし、転んで骨折とかケガをして119番しても、到着・搬送までには長い時間がかかるかもしれないという状況です。

転倒しないためには、どうしたらいいでしょうか。

雪国・札幌市のウインターライフ推進協議会による「転ばないコツおしえます。 」というサイトがあります。その中、雪が積もったり、凍結したりした時に「滑りやすい場所」について紹介されています。

・地下鉄駅や地下街からの出入口付近

・バスやタクシーの乗降場所

・車の出入りのある歩道

こうした場所は、雪が車のタイヤに踏まれて固くなってしまって、さらにタイヤの摩擦で磨かれてしまうので、非常に滑りやすくなる所です。

次のような場所も、車や人がたくさん通るので、踏み固められやすいです。

・タイル張りの地下街や店内の出入口

・横断歩道

横断歩道のある所は、普段はあまり感じませんが、緩い傾斜がついているので、滑りやすい所です。特に、「横断歩道の入口や出口、中央分離帯は要注意」ということです。

■凍結路面を歩く3つのコツ

 では、凍った道を歩く時には、どのようなコツがあるのでしょうか? このサイトを運営するウインターライフ推進協議会は3つのポイントを紹介しています。 

  

・小さな歩幅で歩く 

・靴の裏全体をつけて歩く 

・急がず焦らず余裕を持って歩く 

  

大股で、足を上げて重心を移動すれば、体の揺れが大きくなります。そうすると、転んでしまうことがあります。そのため、よく言われる「ペンギン歩き」にします。 

  

その時、意識してほしいのが「靴の裏全体をつける」ことです。重心を少し前に置いて、できるだけ、足の裏、土踏まずで踏むようにしてください。 

  

完全に凍った「つるつるの路面」では、「すり足」のような歩き方が有効だそうです。完全に路面の上を滑るようにすると、段差でつまずくこともあるので、軽く足を浮かせます。 

  

そして、何より「焦らず余裕をもつことが大事です。いくらコツを理解しても、急いでいれば忘れがちです。雪が降れば、移動に時間がかかるのは仕方がないと思って、余裕をもって行動を計画してください。 

  

 ◇ 

  

関東の雪の予想は非常に難しいです。常に最悪を想定して、動くようにしましょう。 

  

(2022年2月9日午後4時半ごろ放送 news
every.「ナゼナニっ?」より)