原爆投下から70年 広島で平和記念式典
広島は6日、70回目の原爆の日を迎えた。広島市・松井市長は、平和宣言で各国の指導者に被爆地訪問を呼びかけ、一日も早く核兵器廃絶に取り組むよう訴えた。
70年の歳月にささげる鎮魂の祈りは、夜も明けきらぬうちから始まった。
被爆者(87)「数を数えれば70年で長いようだが、ついこの間あったようにも思うし、短くもあれば長くもあるというような感じですね」
参拝した女性(82)「きょうもそうだが、いつも最近暑いでしょ。そういう時にあの火の中におったんかと思うと、涙が出てきて耐えられんかった」
過去2番目に多い、5万5000人が参列した平和記念式典。原爆慰霊碑に眠る死没者は、29万7684人になった。安倍首相や100か国に上る海外からの代表らも参列し、午前8時15分を迎えた。
広島市・松井市長は平和宣言で「各国の為政者の皆さん、被爆地を訪れて被爆者の思いを直接聞き、被爆の実相に触れてください」と述べた。
被爆者の平均年齢は、今年80.13歳となった。歳月の中で決して忘れてはならない原爆の記憶。広島は、きょう一日祈りの中で平和への決意を新たにする。