沖縄・翁長知事 埋め立て承認取り消し表明
沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題で、沖縄県の翁長知事は、前の知事が認めた名護市辺野古沖の埋め立て承認を取り消す方針を正式に表明した。
翁長知事「埋め立て承認の取り消しに向け、事業者への意見聴取の手続きを開始しました」
翁長知事は14日午前、仲井真前知事が認めた辺野古沖の埋め立て承認を取り消す方針を正式に表明した。今後、防衛省沖縄防衛局からの意見聴取などの手続きを経て、約1か月後に、取り消し処分が確定する見通し。
辺野古移設を巡っては、政府と沖縄県が集中協議を行ったが、最終的に決裂し、政府は12日に作業を再開していて、順調に進めば、この秋にも埋め立て工事が始まるとみられる。
会見で「承認取り消しで工事が止まるのか」と問われた翁長知事は、「どういう形で物事が進んでいくかは見えない」と述べ、厳しい認識も示した。
工事が続けば沖縄県が法的手段に訴えることも予想される一方、翁長知事は今月下旬に、ジュネーブの国連人権理事会で移設反対を盛り込んだ演説する予定で、日本政府との対立が深まる中、国際世論にも訴え事態の打開につなげたい考え。