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福島原発で作業 白血病男性に初の労災認定

2015年10月20日 17:40
福島原発で作業 白血病男性に初の労災認定

 厚生労働省は、原発事故後に福島第一原発で建物の建設作業などに従事し白血病を発症した男性について、労災と認定した。原発事故後に白血病を含むガンが労災認定されたのは初めて。

 ガンを発症して労災認定されたのは、建設会社の社員だった現在40歳代の男性。男性は、2011年11月から複数の原発で働いた後、2012年10月から2013年12月までのうち、1年1か月の間、事故後の福島第一原発で原子炉建屋のカバーの設置工事などに従事したという。その後、白血病を発症し労災を申請していて、現在は医療機関に通院中。

 男性の被ばく線量は、福島第一原発と他の原発で働いた期間あわせて1年6か月で19.8ミリシーベルトで、年間5ミリシーベルトという白血病の労災認定基準を超えていることに加え、ガンを発症する他の要因が見当たらないとして労災が認定された。

 これまで福島第一原発で働いた人で、ガンを発症して労災を申請した人は8人いるが、3件は認定されず、1件は自ら取り下げていて、労災認定されたのは今回の男性が初めて。厚労省は申請済みの残る3件については調査中だとしている。