「もんじゅ」JAEAには“運営能力なし”
福井県の高速増殖炉「もんじゅ」の安全管理をめぐり、原子力規制委員会は4日、事業者である日本原子力研究開発機構には運営能力がないとして、監督する文部科学省に対し、日本原子力研究開発機構に代わる運営主体を示すよう求める「勧告」を出すことを決めた。
「『もんじゅ』の出力運転をJAEA(日本原子力研究開発機構)に任せることは不適当である」-原子力規制委員会の田中俊一委員長は半年以内をめどに、日本原子力研究開発機構に代わる「もんじゅ」の運営主体を示すよう文科省に求める「勧告」を出すことを決めた。また、文科省が適当な運営主体を示せない場合は、「もんじゅ」のあり方の抜本的見直しも求めた。
「もんじゅ」では設備や機器の点検漏れなどが相次いだことから、原子力規制委員会は2013年、日本原子力研究開発機構に事実上の運転禁止命令を出したが、その後も改善が見られないとして、日本原子力研究開発機構の運営能力を疑問視していた。