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雅子さま園遊会 両陛下の“お気持ち”とは

2015年11月12日 20:03
雅子さま園遊会 両陛下の“お気持ち”とは

 天皇・皇后両陛下主催の秋の園遊会が12日午後に開かれ、病気療養中の皇太子妃雅子さまが、2003年以来、12年ぶりに出席された。雅子さまの出席にあたり、両陛下は前日に、ある「お気持ち」を伝えられていた。

 園遊会には、各界の功績者ら2000人ほどが招かれた。野球漫画「ドカベン」などで知られる漫画家の水島新司さんのほか、世界で初めてiPS細胞から作った細胞を重い目の病気の患者に移植して治療した理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーが出席した。ほかにも、今年9月の「関東・東北豪雨」で大きな被害を受けた栃木県の福田知事なども招かれた。

 紫色の帽子とおそろいの紫のスーツに身を包み、ネックレスやイヤリングはパールで合わせた雅子さまは、招待客一人ひとりに会釈し、笑顔を見せられた。

 2003年秋の園遊会での装いは和服で、明るい黄色の着物に赤い帯締めで招待者に声をかけられていた。

 この園遊会の直後、療養に入られ、その後「適応障害」と診断された雅子さま。体調を整えながら様々な公務や行事に臨まれたが、2013年4月、10年4か月ぶりの海外公務でオランダを訪問。これをきっかけに雅子さまの活動の幅が広がる。

 雅子さまの公務出席や地方への訪問の数は、この2年間で増えている。去年12月、51歳の誕生日に際して雅子さまは「今後とも周りの方からのお力添えを頂きながら、回復に向けての努力を続けていきたいと思います」と述べられている。

 今年7月、雅子さまにとって2年2か月ぶりとなった外国での公務。トンガ国王の戴冠(たいかん)式にベージュのロングドレスで参列した雅子さまは、拍手で祝福された。

 先月は鹿児島での式典出席のため、宿泊を伴った地方公務へ。前日には、ご夫妻で水族館を訪問されていた。雅子さまは、観賞中も笑顔を見せられていた。

 日本テレビの皇室担当・笛吹雅子記者は「被災地訪問など、お気持ちの強かった分野に加えて、このところ、皇太子妃のお立場として決められた行事、式典への出席が増えてきました。積極的に公務に出席していかれたい意欲が感じられますし、公務の幅は間違いなく広がってきています」と話す。

 12年ぶりに園遊会に出席された雅子さま。実は、雅子さまの出席について、両陛下が前日にある「お気持ち」を示されていた。宮内庁は当初、「雅子さまが出席される場合は体調や負担を考慮し、冒頭の式典部分のみ」としていた。

 しかし、両陛下からのお気持ちもあり、出席の範囲が拡大されることになったという。

 両陛下のご意向「せっかくの機会なので、招待客のお顔の見えるところまで少し歩かれてから退出されたら」

 両陛下のお気持ちなどを受けて、12日の園遊会で招待客の目の前を50メートルほど歩かれた雅子さま。一人ひとりに会釈し、短く言葉を交わされる場面もあった。

 笛吹記者「最近まで側近も『園遊会は難しい』と話していたくらい、雅子さまのご体調にとって園遊会は最もご負担が大きいとされてきました。一部ではあっても出席でき、招待客と言葉を交わされたというのは、大きな一歩であるのは間違いないと思います」

 宮内庁は、病状の回復は進んでいるものの、まだ途上であり、周囲が過度な期待をしないよう要望しています。

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